fc2ブログ

本当の”とらわれのない姿”  花無心招蝶

つつじの花が満開を迎えたとき

「きれいだ」

と感じました。

やがて、数日経つと花は枯れていきます。

「あぁ~、見ごろが過ぎちゃったなぁ」

と思っていました。


600満開を過ぎたつつじ20230601



満開の頃は、花の近くを通るたびに足を止めていたのに、花が枯れ始めたら足を止めることがなくなりました。


ところが・・・・


ある日、枯れ始めた花に蝶々がやってきたことに気がつきました。


満開を過ぎたら足を止めなくなった私とは違い、蝶々は満開か枯れかけているかは関係ないのです。


そこに花があるからやってくるのです。




禅の言葉に

花無心招蝶 蝶無心尋花

〔花は無心にして蝶を招き、蝶は無心にして花を尋ずぬ〕


という言葉があります。


花は無心だけれども蝶を招き寄せ、蝶は無心で花を尋ね飛ぶ。

という意味です。

もちろん、自然を観察しただけの言葉ではありません。

無心を示す言葉です。

とらわれ、はからいなど、心にかかるものが全くない世界を表現しています。



枯れかけた花に蝶がやってくる姿を見て、花に「美しい」とか「ピークを過ぎた」などと勝手な名前をつけてしまっている自分に気がつきました・・・


蝶は無心にして花を尋ね 私は無心になれず花を見る


反省です。
関連記事

コメントの投稿

非公開コメント

人物紹介

新米和尚

Author:新米和尚
横山友宏
東光寺 副住職
【静岡市清水区横砂】

中学校で理科を教えていた男がある日突然和尚になった。(臨済宗妙心寺派)そんな新米和尚による、仏教やお寺についての紹介をします。 気軽に仏教やお寺に触れていただければと思います。


元:中学校教師
  (理科・卓球担当)

現:臨済宗妙心寺派の和尚
2人の娘の父親であり、育児にも積極的に参加し!?失敗を繰り返す日々を送る、40代を満喫しようとしている どこにでもいる平凡な男

最新記事
カテゴリ
検索フォーム
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる