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肩の力を抜く方法 「俺は最強だ! リラックス」に学ぶ

坐禅の坐りかたを説明するときに

「肩の力を抜いて、リラックスをしてください」

ということが多くあります。



しかし、実際に坐禅を始めようとして周囲を確認すると、肩に力が入っている人はいます。

私自身も、寒い時期には知らず知らずにのうちに肩に力が入ってしまいます。



では、肩の力を抜きたくても抜けないときにはどうした良いのでしょうか。

私が教えてもらって「これは使える!」と感じたのは

「力を抜きたいなら、力を入れる」

というものです。




力を抜きたいなら、逆にまずはできるだけ力を入れた方が良いと言うのです。

グーーーーっと肩に力を入れて、フッと力を緩める。

実際にやってみると、効果抜群です。






先日、プロ車いすテニスプレーヤー・国枝慎吾さんが現役引退を発表されました。


国枝慎吾さんは男子車いすテニス史上初となる「生涯グランドスラム(四大大会全制覇)」を達成した方であり、東京パラリンピックでも金メダルを獲得されているの、多くの方が御存じかと思います。


その国枝慎吾さんのラケットも有名です。




国枝氏のラケット 俺は最強だリラックス (2)

彼のラケットには


「俺は最強だ!」


と書かれています。


試合中の苦しい場面などで、その言葉を見て、これまでの練習や経験を思い出すそうです。

そして、それだけの練習をしてきたのだから負けるはずがないという気持ちで相手にぶつかっていくとインタビューに答えられていました。



そんな有名なラケットですから、インターネットや雑誌の記事にもよく登場します。

そして、そのラケットの画像を見ると、ときどき


「リラックス」


と書いてあるときがあります。



私はこの

「俺は最強だ! リラックス」

という心境は坐禅と共通すると感じています。




坐禅で力を抜くために、まずは力を入れる。するとリラックスができます。



そもそも、なぜ坐禅なのか。


それはお釈迦様の追体験です。



お釈迦様は6年という長い間、苦行をしてこられました。

しかし、このままでは悟ることができないと感じていました。

そこで、町娘のスジャータが差し出したお粥を食べました。

お粥を食べてリラックスをするお釈迦様を一緒に苦行をしてきた仲間からは、

「あいつは堕落した」

とさげすみます。

しかし、お釈迦様は苦行を離れて、ゆったりと坐られたのです。

お釈迦様はこの後、8日間坐られて悟りを開かれました。

この追体験を現代の私達も「坐禅」と名前をつけて行っています。



国枝氏は想像を絶する経験・練習をしたうえでリラックスをした。

お釈迦様は想像を絶する苦行をされて、坐禅をした。


さて、私は・・・

リラックスばかりを追い求めていないか反省しています。
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人物紹介

新米和尚

Author:新米和尚
横山友宏
東光寺 副住職
【静岡市清水区横砂】

中学校で理科を教えていた男がある日突然和尚になった。(臨済宗妙心寺派)そんな新米和尚による、仏教やお寺についての紹介をします。 気軽に仏教やお寺に触れていただければと思います。


元:中学校教師
  (理科・卓球担当)

現:臨済宗妙心寺派の和尚
2人の娘の父親であり、育児にも積極的に参加し!?失敗を繰り返す日々を送る、40代を満喫しようとしている どこにでもいる平凡な男

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