インスタで学ぶ、後悔しないお葬式⑦ 鎖龕・起龕(さがん・きがん)

棺にふたをするためのお経・棺を運び出すためのお経。それって必要?
【インスタで学ぶ、後悔しないお葬式⑦】
お葬式の中で、棺にふたをする際にお経をお唱えして鎖龕回向(さがんえこう)、
棺を運び出す際にお経をお唱えして起龕回向(きがんえこう)という祈りをささげます。
それって必要?
という方もいるかもしれません。
私は亡くなった大切な方が、いつまでも自分の中に生き続けてくれるためのとっても大切な習慣であり、儀式だと感じています。
毎週土曜曜日にインスタ(Instagram・インスタグラム)を更新し、その内容をブログにも掲載しています。
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妻
お葬式シリーズ。今回は【鎖龕・起龕(さがん・きがん)】です!【龕】は棺(ひつぎ)っていう意味だったっけ?
私
その通りです。だから、鎖龕は棺にふたをすること、起龕は棺を運び出すことを意味しています。
妻
なるほどー。実はですね…あなたも知っている通りですが、つい最近母を亡くしまして…
この、棺にふたをする場面が辛さのピークでした。姿をみられる最後の最後、本当にふたをされるのがいやだった。
私
そうだよね。辛いと思います。そんなときだからこそ、私達僧侶はお経をお唱えして鎖龕回向・起龕回向という祈りをささげています。
妻
そうなんだね。気がつかなかったよ。
私
そりゃ、そうですよ。あなたのご実家は臨済宗でないですし、私達も実際に棺にふたをする際にではなく、お葬式の中でお唱えしています。だから気がつかない人も多くいるかもしれません。
妻
そっかー。でも、棺にふたをするとき、運び出すときのためのお経をお唱えしてもらっていると知ることは、その場面をしっかり意識して、大切にその時間を過ごすことができる気がするよ。
私
そうなんだよね。さらに、ひとつひとつの儀式を丁寧にすることで記憶に残ると思っています。亡くなった方を丁寧に送ることで、しっかりと故人と向き合う時間ができると思っています。
妻
ホントそう思う。お葬式って始まってしまうと、終わりまでダ―――――っと流れていってしまう、止まりたくても止まれないという感じがあったんだよね。でも、ここまでお葬式のことを少し学んでいたから、一つ一つの場面でちゃんと立ち止まれて、今でも母との最後の時間がすごく鮮明に思い出せるよ。まぁそのたびに泣けてくるんだけど…
私
ちゃんと立ち止まるから大切な人と向き合える。
向き合えるから大切な人を忘れない。
忘れないから大切な人が自分の中に生き続けてくれる。
それが、本当の”後悔しないお葬式”だよね。
妻
うんうん。だからこそ、今からちゃんとお葬式の中身をすべての人に知っておいてほしいと思います!!!
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