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桜の葉っぱの中に花を見る

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川の土手に生えている桜の木に大切なことを教えてもらいました。



その桜の木は決して珍しいものではありません。


ただ緑の葉っぱをたくさんつけた桜の木です。


私はこの桜の木を見たときにハッとしました。


もしも、この桜の木を3月に見ていたとしたら、私は何をしたでしょうか。


美しいピンクの花を写真に収めようとしたと思います。


しかし、私は緑の葉に覆われた桜の木の写真を撮ろうとしなかったのです。


このことに気がついたときに自分の未熟さを痛感したのです。





一般的な植物は花が咲くときには、葉っぱがあります。

葉っぱで光合成をすることで栄養をつくり、その栄養で花を咲かせます。

ですから桜の木のように木全体が花に包まれることは珍しいのです。



しかし、桜の木は花が勝手に咲くわけではありません。前の年に葉が光合成を行い、作り出された栄養分を木が蓄えて、一気に花を咲かせています。


ですから、花に覆われた桜の木が存在するのは、葉に覆われた桜の木があるからです。


ということは、花が咲いた桜の木が美しいと感じて写真を撮るならば、同じように葉に覆われた桜の木も美しいと感じて写真を撮らなければならないはずです。




しかし、私のスマートフォンには、葉でおおわれている桜の木の写真はありません。自分にとって都合の良い写真だけを選んで撮影した写真だけがスマートフォンに収められているのです。このような写真ばかりが収められ、”なにげない日常”に感謝をするような写真を撮影していない私は未熟だと感じます。




これからは、光合成を一生懸命行っている、この季節の桜の木を見て、その中に満開の花を見出すような心で日常を過ごしていきたいと思っています。
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人物紹介

新米和尚

Author:新米和尚
横山友宏
東光寺 副住職
【静岡市清水区横砂】

中学校で理科を教えていた男がある日突然和尚になった。(臨済宗妙心寺派)そんな新米和尚による、仏教やお寺についての紹介をします。 気軽に仏教やお寺に触れていただければと思います。


元:中学校教師
  (理科・卓球担当)

現:臨済宗妙心寺派の和尚
2人の娘の父親であり、育児にも積極的に参加し!?失敗を繰り返す日々を送る、40代を満喫しようとしている どこにでもいる平凡な男

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