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摩擦係数と禅の言葉

畑の石を除去しています。


土をふるいにかけると大量の石が出てきます。



600畑の石と摩擦係数


すぐに一輪車はいっぱいになります。

これを動かそうにも、なかなか動きません。

しかし、力を込めて動かし始めると、先ほどまでのように重さを感じることなく移動させることができます。





この現象を理科では


動摩擦力 < 静止摩擦力
(動摩擦力の方が静止摩擦力よりも小さい)


と表現します。





このような現象を禅語では

南北東西活路通 【なんぼく とうざい かつろ つうず】


と表現することができます。



一回透過雲関了 南北東西活路通


一回雲関を透過し了って、南北東西活路通ず


一度「雲門の関」というとっても難しい禅問答(公案:こうあん)の答えに気がつけば、あらゆる方向に道が開ける


ということを表現する禅の言葉です。





「茶席の禅語」という書物の中では

悟りを得ることによって実現される、無礙自在の境地。大徳寺開山大燈国師(宗峰妙超)の大悟の偈の中に用いられる言葉。

とも書かれています。





同じ現象を見て、科学と禅がそれぞれ異なる言葉を発しています。


もちろん、


禅が正しくて 科学が間違っている訳でも、

科学が正しくて 禅が間違っている


という意味でもありません。





どちらも正しいのです。

どちらかを選択するのではなく、どちらも受け入れていくことの大切さを

動き始めるまでは大変だが、動き出せば多くの荷物を運ぶことができる一輪車に教えてもらっているように感じます。
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人物紹介

新米和尚

Author:新米和尚
横山友宏
東光寺 副住職
【静岡市清水区横砂】

中学校で理科を教えていた男がある日突然和尚になった。(臨済宗妙心寺派)そんな新米和尚による、仏教やお寺についての紹介をします。 気軽に仏教やお寺に触れていただければと思います。


元:中学校教師
  (理科・卓球担当)

現:臨済宗妙心寺派の和尚
2人の娘の父親であり、育児にも積極的に参加し!?失敗を繰り返す日々を送る、40代を満喫しようとしている どこにでもいる平凡な男

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