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昔話 「ねずみの嫁入り」に学ぶ その3

昔話シリーズ ねずみの嫁入り 正方形3



以前、連続でため息をついていたときに、一緒に仕事をしていた人に


「あなた、そんなにため息ばかりついていると、幸せが逃げていくよ!」


と言われたことがありました。


その時は、「あ~、なんかわかるかも」


と思いました。



その後、禅の修行をさせていただいたときに、指導をしてくださる和尚様に


「坐禅は呼吸が大切です。体の中の空気を吐きつくすことが大切です。体の中の空気を一緒に煩悩や執着といったものを全て吐きつくしなさい」


と言われた、ため息と、坐禅の呼吸の違いをはっきりと感じたことを覚えています。




皆さんは「ねずみの嫁入り」という昔話を知っていますか?


前々回の記事で紹介をしていますので、興味のある方はこちらをご覧ください。




今回は3回目と言うことで、簡単に紹介をします。


「ねずみの嫁入り」は親ねずみが自慢の娘の結婚相手を探すが、結局は一番近くに幸せがあったことに気がつく物語です。


この話で興味深いのは、親ねずみが結婚のお願いをする相手です。


話しに登場するのは太陽・雲・風・壁です。


それぞれが、大切なことを教えてくれているように感じます。




ねずみは雲に「私より風の方がすごいですよ」と言われます。


風とはなんでしょうか?


風とは空気の動きです。


空気は常に動いています。


なぜ、空気は常に動くのでしょうか?


それはバランスを良くするためです。


自然は常にバランスを取ろうとします。


どこかが暑くてどこかが寒ければ、それぞれの空気が移動をして同じ温度になろうとします。


どこかの圧力(空気の力)が強くて、どこが弱くても、同じ力になろうとします。


その結果、空気は常に動いていて、一か所にとどまらないのです。




「ねずみの嫁入り」では雲が「風の方がすごい」とねずみに言っています。


つまり、風の良さを伝えようとしています。


今回のコロナで、改めて消毒と換気の大切さを知りました。


換気をしなければ、空気が動けません。


空気が動かなければ、悪いものがどんどん増えていく一方です。


しかし、換気をして空気が動かすことの大切さを改めて感じたのではないでしょうか。



禅には「行雲流水」という言葉があります。


雲や水が風のようにとどまることなく自由に動くことを意味しており、


とどまることのない自由な心を意味する言葉です。



心も動かなくなってしまったときに、どんどん悪いものがたまっていきます。


そうなってはいけないと風などの力に身をまかせて雲が流れていく様子を描写した「行雲流水」という言葉は教えてくれています。




同じことを「ねずみの嫁入り」では、雲が「風の方がすごい、私を飛ばしてしまうのだから」という言葉で教えてくれています。



昔話だけでなく、外に出たときなどに風を感じたときに、換気することの大切さだけでなく、私達の心はとどまらず、自由自在に動くことができることを思い出してください。


そして、そのためには何ができるのか。


様々ありますが、”風”や”空気”という言葉から思いつくのは「坐禅」です。坐禅の中でも特に呼吸です。


ため息ではなく、体の中の余分なものを全て吐きつくすように静かに吐き出していただければ幸いです。
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人物紹介

新米和尚

Author:新米和尚
横山友宏
東光寺 副住職
【静岡市清水区横砂】

中学校で理科を教えていた男がある日突然和尚になった。(臨済宗妙心寺派)そんな新米和尚による、仏教やお寺についての紹介をします。 気軽に仏教やお寺に触れていただければと思います。


元:中学校教師
  (理科・卓球担当)

現:臨済宗妙心寺派の和尚
2人の娘の父親であり、育児にも積極的に参加し!?失敗を繰り返す日々を送る、40代を満喫しようとしている どこにでもいる平凡な男

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