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昔話シリーズ 桃太郎 【1:桃を拾う】

この記事は東光寺(静岡市清水区横砂)で行われてみんなの坐禅会(子供坐禅会)で私が話した内容をまとめたものです。




600【昔話】37桃太郎

昔話シリーズ 桃太郎 【1:桃を拾う】




皆さんご存じの通り、桃太郎のお話は

1.川に桃が流れてくる
2.お婆さんが桃に「あっちの水は辛いよ、こっちの水は甘いよ」と言う
3.桃から桃太郎が生まれる
4.おじいさんとおばあさんが桃太郎のめんどうをみる
5.桃太郎、鬼ヶ島へ
6.おじいさん、おばあさんがきびだんごを作る
7.きびだんごを欲しがる猿、犬、きじを仲間にする
8.船で鬼ヶ島へ出発
9.鬼ヶ島到着
10.鬼を退治して帰ってくる



となっています。


この桃太郎の話から、私達は様々なことを学ぶことができます。


今回は 「1.川に桃が流れてくる」 場面から何を学ぶことができるのかを紹介させていただきます。





桃太郎のお話は


おばあさんが川で洗濯をしていると、ドンブラコ~ ドンブラコ~ と桃が流れてきました。


という有名な場面から始まります。



この、桃をおばあさんは迷うことなく拾います。


「桃太郎」というお話が、読んでいる私達に伝えたいことは、この場面に描かれているように感じます。


洗濯をしていたお婆さんは川を流れてきた桃を迷うことなく拾います。


この姿は迷いなく行動できることの素晴らしさを示しています。



仏教では、このような心を”無心”と言います。



無心とは、差別をしない心や見返りを求めない心のことを言います。




昔話にはこの場面については、


「お婆さんが川で洗濯をしていると桃が流れてきました。おばあさんは桃を拾っておじいさんと一緒に食べることにしました。」


と書いてあります。


川に桃が流れていても現代を生きる私達は「あ、拾って食べよう」とはなかなか考えません。


「安全だろうか?」
「汚いかも!?」
「桃を食べたら怖いお兄ちゃんに高い桃代を請求されるかもしれない。」


などなど、頭で考えてしまいます。


しかし、お婆さんが私達のように考えていたら桃太郎の物語は始まりません。



”桃”という御縁を迷うことなく受け止めたからこそ、物語が始まったのです。



つまり、日々流れてくる「御縁」を受け止めることの大切さをお婆さんが桃拾うことでで教えてくれているのです。



もちろん、それ以外にも多くのことを教えてくれている桃太郎の話をこれから紹介させていただきます。



600仏教豆知識シール 390-399 昔話シリーズ 桃太郎1
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人物紹介

新米和尚

Author:新米和尚
横山友宏
東光寺 副住職
【静岡市清水区横砂】

中学校で理科を教えていた男がある日突然和尚になった。(臨済宗妙心寺派)そんな新米和尚による、仏教やお寺についての紹介をします。 気軽に仏教やお寺に触れていただければと思います。


元:中学校教師
  (理科・卓球担当)

現:臨済宗妙心寺派の和尚
2人の娘の父親であり、育児にも積極的に参加し!?失敗を繰り返す日々を送る、40代を満喫しようとしている どこにでもいる平凡な男

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