ドライアイスに学んだとこ

娘がドライアイスで遊んでいました。
私は、研究室で実験をしていた20年前のことを思い出しドアを開けました。
私は大学院生時代に研究室で毎日のように実験をしていました。
私が行っていた実験に液体窒素は必要不可欠でしたので頻繁に液体窒素を使用していました。
しかし、ある日の実験には冷たすぎる液体窒素が使えず、ドライアイスを使うことになりました。
いつも通り、実践中に余分な光が入ると実験結果に影響があるため、薄暗い(と、言うよりもかなり暗い)状態の実験室で同級生と2人で実験をしていたのですが、どうも2人とも調子がよくありません。
いつもはしないミスをしたり、上手く考えがまとまらなかったり・・・
理由は休憩時間に分かりました。
休憩時間に実験室の外に出て同級生の顔を見て驚きました。
顔が真っ赤になって、さらにむくんだような状態になっていたのです。
同級生も私の顔を見て驚いていました。
2人とも、同じような顔になっていたのです。
なぜか・・・
換気不足の実験室でドライアイスを大量に使うことで二酸化炭素濃度が上昇してしまい、身体に異変が生じていたのです。
二酸化炭素は空気中に大量に含まれている窒素と違い、普段は空気中に1%もありません。
この濃度が上がると体に様々な影響があります。
最悪の場合死に至ることもあります。
目には見えないものが、確かにそこに存在し、その影響を受けていたのです。
たまたま休憩時間になり外に出たからよかったのですが、あのまま実験を続けていたら大変なことになったと思います。
時々、坐禅や写経、法事などの昔から受け継がれてきたものを経験した方が
「心が軽くなりました」
とおっしゃってくださいます。
これは、目には見えないが、確かに存在し、影響を受けていた悩みや苦しみの原因を少しでも捨てることができたからこそ「心が軽く
なりました。」と言えるだと感じています。
ドライアイスで遊ぶ娘を見て、そっとドアを開けて喚起をするように、目には見えない何かに苦しんでいる人には周囲のさりげない助けが必要なのかもしれません。
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