施餓鬼と塔婆【とうば】

塔婆【とうば】を書いています。
と言っても、私の担当は裏面です・・・
表は住職が書いています。
東光寺(静岡市清水区横砂)では葬儀や法事でも塔婆を書きますが、今は毎年8月7に開催する東光寺のお施餓鬼の際にお持ちいただく塔婆を書いています。
塔婆と言われてもピンとこないかもしれませんが、
「お墓にある木の板」
と言われれば
「あ~、あれね!」
と分かる方が多いのではないでしょうか。
ちなみに塔婆は卒塔婆【そとば・そとうば】とも言い、インドの言葉「スツーパ」の音に漢字を当てはめたものです。
古代インドでは盛り上げた墓または塚を「スツーパ」と言っていました。
日本では仏教が伝わった後、
1.仏塔をお釈迦様の供養塔として建てた
2.お釈迦様の遺骨を納める入れ物(舎利瓶)の形を一般の人がお墓の墓標として使うようになる。
3.仏塔を建てることができない人が、石板・木柱・木板に刻み目をつけた墓標や供養塔が作られるようになる。
4.先祖供養の度に仏塔だけでなく、石板・木柱など大きな供養塔を作ることは難しいので板の供養塔を使うことが一般的になる。
これが塔婆の始まりです。
お釈迦さまや亡くなったご先祖様を思って準備するのが塔婆です。
「なんとなくお盆の時期に受け取るもの」
と思われがちな塔婆ですが、このような意味があることを知っていただけるとうれしいです。
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