オンライン坐禅会 法話原稿 【救いとその手立て】

毎年健康診断の際に、レントゲンで胸部を撮影しますが、自分の体内の様子を見ることができることに毎回驚かされます。
このレントゲンはX線を使用して撮影していますが、このX線を発見したのがレントゲン博士です。
X線という世紀の大発見をしたレントゲン博士に取材した人が「発見したときに何を考えたか?」といった質問したときに
考えはしなかった。 ただ実験したのです.。
と話したと言われています。
ただ愚直に実験に取り組む姿を表す言葉です。
仏教聖典の ”救いとその手立て“という部分に
悟りの岸に立って、
迷いの海に沈んでいる人々に呼びかける仏の言葉は、
人々の耳には容易に聞こえない。
だから、仏は、自ら迷いの海に分け入って、救いの手段を講じた。
という言葉があります。
「溺れる私達を、仏が迷うことなく救おうと飛び込む姿」は、何も遠くにいる”仏”が遠くから助けに来てくれることを表しているのではありません。
頭で考えすぎて、なかなか一歩を踏み出すことができない、今を生きている私達に大切なことを語りかけてくれます。
レントゲン博士も、仏教聖典も
今、目の前にあるものに集中して取り組むことを決して忘れてはいけないと教えてくれています。
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