オンライン坐禅会 法話原稿 【幾度たおれても奮起せよ】
人の一生の幸せも、
災いも自分から作るもの、
周りの人間も、周りの状況も、
自分が作り出した影と
知るべきである。
野口英世博士の言葉です。
野口英世博士は御存じの通り、幼いころに囲炉裏に落ちてしまい手に火傷をしていまいます。
その火傷の為に大変な苦労をされながらも、医師として研究者として尽力をされた方です。
幼いことに負った火傷の為に多くの苦労があれば
「火傷のせいで」
と考えてしまいがちです。
しかし、辛いことも含めて全てを火傷などの外的な要因のせいにするのではなく、
「自分が作りだした影」
とおっしゃった部分に心打たれます。

仏教聖典の中に次のようなお話があります。
という話です。
私はこのお話に登場する
五武器太子が操る五つの武器は、私達が普段から活用している知識や経験を表しているように感じます。
また全ての攻撃を吸収する脂毛は私達の悩み・苦しみ・煩悩を表しています。
私達は普段から、迷い・苦しみに対して自分の知識や経験で立ち向かおうとします。
しかし、知識や経験だけではどうしようもないときがあります。
悩めば悩むほど、苦しめば苦しむほどに、悩み苦しみが深くなっていくことがあります。
どんなに周囲が助けようとしてくれても、どうしようもありません。
そんなときは、どうしたら良いのでしょうか。
五武器太子は「大切な武器は自分の中にある」と言いました。
これは、知識や経験ではありません。
私達が生まれたときから頂いている尊い心です。
この尊い心に気がつくことが大切だと仏教聖典のお話は私達に語りかけてくれています。
身体を調え、呼吸を調えることで、心が調うことを実体験する坐禅も自分の中にある尊い心に気がつく修行です。
今、坐禅を終えた皆様の心は”脂毛が教えを受けて悪事から遠ざかった“状態です。
野口英世博士が
人の一生の幸せも、
災いも自分から作るもの、
周りの人間も、周りの状況も、
自分が作り出した影と
知るべきである。
と表現されたように、幸せも災いも自分の心が作り出しています。
そのことに気がつき、自分自身の中にいる脂毛に襲われないようにこれからも坐禅を続け、一緒に身体と呼吸と心を調えてまいりましょう。
災いも自分から作るもの、
周りの人間も、周りの状況も、
自分が作り出した影と
知るべきである。
野口英世博士の言葉です。
野口英世博士は御存じの通り、幼いころに囲炉裏に落ちてしまい手に火傷をしていまいます。
その火傷の為に大変な苦労をされながらも、医師として研究者として尽力をされた方です。
幼いことに負った火傷の為に多くの苦労があれば
「火傷のせいで」
と考えてしまいがちです。
しかし、辛いことも含めて全てを火傷などの外的な要因のせいにするのではなく、
「自分が作りだした影」
とおっしゃった部分に心打たれます。

仏教聖典の中に次のようなお話があります。
五つの武器を操る五武器太子が歩いていると脂毛【しもう】という怪物に襲われます。
五武器太子は様々な武器でこの怪物に攻撃をするのですが、攻撃はことごとく油でできた毛に吸収されてしまうのです。
全ての武器を奪われた五武器太子は手で殴り、足で殴るのですが、手も足も吸収されてしまいます。
怪物に捕まった五武器太子は
「私の武器は全て尽きたと思うかも知れないが、私には大切な武器(教え)が自分の中にある」
と言います。
この言葉を聞いた怪物は五武器太子を離し、教えを受けて悪事から遠ざかったのでした。
という話です。
私はこのお話に登場する
五武器太子が操る五つの武器は、私達が普段から活用している知識や経験を表しているように感じます。
また全ての攻撃を吸収する脂毛は私達の悩み・苦しみ・煩悩を表しています。
私達は普段から、迷い・苦しみに対して自分の知識や経験で立ち向かおうとします。
しかし、知識や経験だけではどうしようもないときがあります。
悩めば悩むほど、苦しめば苦しむほどに、悩み苦しみが深くなっていくことがあります。
どんなに周囲が助けようとしてくれても、どうしようもありません。
そんなときは、どうしたら良いのでしょうか。
五武器太子は「大切な武器は自分の中にある」と言いました。
これは、知識や経験ではありません。
私達が生まれたときから頂いている尊い心です。
この尊い心に気がつくことが大切だと仏教聖典のお話は私達に語りかけてくれています。
身体を調え、呼吸を調えることで、心が調うことを実体験する坐禅も自分の中にある尊い心に気がつく修行です。
今、坐禅を終えた皆様の心は”脂毛が教えを受けて悪事から遠ざかった“状態です。
野口英世博士が
人の一生の幸せも、
災いも自分から作るもの、
周りの人間も、周りの状況も、
自分が作り出した影と
知るべきである。
と表現されたように、幸せも災いも自分の心が作り出しています。
そのことに気がつき、自分自身の中にいる脂毛に襲われないようにこれからも坐禅を続け、一緒に身体と呼吸と心を調えてまいりましょう。
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