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現代版 千里同風

子供のころにゲームボーイ、大学時代に”みんなのゴルフ”(テレビゲーム)くらいしかゴルフの経験はありませんが、松山英樹選手がマスターズで優勝したシーンでは感動して涙が出そうになりました。



しばらくスポーツ界はこの話題で持ちきりになるかもしれません。



このマスターズ優勝のニュースの中で印象に残ったインタビューがありました。



松山選手が優勝直後にかけた電話です。



電話を受けたのは恩師である東北福祉大ゴルフ部の阿部靖彦監督です。



阿部監督はインタビューに対して「お互い言葉はなかった」と言っています。

松山選手から電話があったので

「おう松山か」

と出たら

「監督」

と一言声が聞こえたそうです。




それ以上、お互いに言葉がなかったと言っておられました。



このニュースを見て


「これこそ現代版の千里同風【せんりどうふう】だ!」


と感じました。



千里同風(禅語)は以前もこのブログで何度か紹介をさせていただいています。
※写経会のときに どんな話しをしているの? その82
※君子千里同風 〔くんし せんり どうふう〕





600こまめ 白紙に書く


千里同風は1200年程前の中国で活躍された2人の和尚様の逸話に出てくる言葉です。


ある時に、師匠に手紙を出そうとした和尚様がいました。


当時は郵便というものが発達していませんので、手紙は誰かが直接届けなくてはいけません。


そこで、和尚様は自分の弟子に手紙を持たせたのです。


師匠は手紙を受け取ると、さっそく中を見てみました。


すると手紙には何も書かれていません!


師匠は手紙を届けた和尚様の弟子に、「これはどういうことか分かるか?」と聞きました。


弟子は何も答えられません。


師匠は、白紙の手紙を手に「君子千里同風」と説いたのです。





「千里同風」、は「千里離れた土地であっても、同じ風が吹いている」という意味です。同じ風は心を表します。


つまり、白紙の手紙を使って“同志というものは、遠く離れていても心が通じ合う”、しっかりと修行をすれば文字などなくても全ては通じるものだと説いてくださったのです。





今回の松山選手と監督のやりとりも、まさに千里同風です。


時代によって習慣や考え方に大きな変化はありますが、人間の尊い本質には変化がないことを1200年以上前の逸話と同じことが現在も起こっていることに教えていただきました。
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千里同風

昨晩のオンライン坐禅会で、この禅語のご紹介をいただきありがとうございました。

コメントありがとうございます。

味わえば味わうほど、深くてすばらしい教えだと感じます。

これからも紹介をしていきたいと思います(*^-^*)
人物紹介

新米和尚

Author:新米和尚
横山友宏
東光寺 副住職
【静岡市清水区横砂】

中学校で理科を教えていた男がある日突然和尚になった。(臨済宗妙心寺派)そんな新米和尚による、仏教やお寺についての紹介をします。 気軽に仏教やお寺に触れていただければと思います。


元:中学校教師
  (理科・卓球担当)

現:臨済宗妙心寺派の和尚
2人の娘の父親であり、育児にも積極的に参加し!?失敗を繰り返す日々を送る、40代を満喫しようとしている どこにでもいる平凡な男

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