尊い教え 【四諦】

臨済宗青年僧の会ではオンライン坐禅会を実施しています。私も時々ですが坐禅を担当させていただいています。
※オンライン坐禅会のホームページはこちらです。
その際に話した内容を備忘録として記しておこうと考えています。
オンライン坐禅会には一般の方向けの会と子供向けの会があります。
今回は一般向けの坐禅会で話したものを紹介させていただきます。
【一般向け:仏教聖典 因縁2 四聖諦】
お釈迦様の教えをまとめた仏教聖典にある「因縁」という項目を何回かに分けて御紹介します。
1回目:尊い教え はこちらをご覧ください。
今回は2回目の 四諦【したい】・四聖諦【ししょうたい】です。
仏教聖典の「因縁」という項目の中で
尊い教えのことを
この世は苦しみに満ちていて、
この苦しみから逃れようとする者はだれでも煩悩を断ち切らなければならないからである。
煩悩と苦しみのなくなった境地は、さとりによってのみ到達し得る。
さとりは八つの正しい道によってのみ達し得られる。
と、紹介しています。
つまり、
この世は苦しみに満ちている。
苦しみの原因は煩悩である。
煩悩と苦しみのなくなった世界がある。
八つの正しい道によってその世界へ達する。
と、まとめることができ、この教えを仏教では、
と言っています。四諦【したい】や四聖諦【ししょうたい】
人生に苦しみがあるが、八つの正しい道を実践することで苦しみから離れることができると説いています。
八つの正しい道とはなにか! については次回以降順番に説明をさせていただきますが、八つの正しい道が説くことは「心を調える」ということです。
「心を調える」実践をすることで苦しみから離れることができるのです。
これらの言葉を読んだとき、私は日本卓球協会の強化本部長である宮崎義仁氏の
いくらアドバイスを受けても、やりこまないと成果は得られませんよ。
何日やるかではなく、覚えるまでやるのです。
と、言う言葉を思い出します。
私も卓球というスポーツを学生時代にしてきました。
卓球は頭で考えながらボールを打っていては間に合いません。
私も少しだけ卓球をしてきた者ですが、卓球というスポーツは頭で考えてから手を出していてはとても間に合いません。
体が自然と反応しなくては試合になりません。
ですから、練習中に徹底的に頭を使いながら練習をして、本番では頭で考えるよりも先に適切な手を出せるように訓練をします。
このことを「覚えるまでやるのです。」と表現されているように感じます。
八つの正しい道の実践も同じです。
知識として「四諦」や「八正道」を学んだとしても苦しみのない世界へとは到達することができません。
知識として学び、さらに徹底することで、体で覚えて実践することが大切なのです。
そのような状態になることを「四諦がわかる」と言い、そうなったときこそが苦しみから離れた瞬間なのだと考えています。
「何日やるかではなく、覚えるまでやるのです。」
多くの世界で通じる言葉だと思います。