七転八起(しちてんはっき) 達磨大師のことば

10月5日は、禅宗の最初の和尚様であり「ダルマさん」とも親しまれている達磨大師【だるまだいし】の命日です。
ですから禅宗(臨済宗・曹洞宗・黄檗宗)のお寺では達磨大師をお参りします。
達磨大師の生涯については、様々な書籍やインターネットを使って調べることができますので割愛をさせていただきます。
しかし、せっかくの機会ですので達磨大師の言葉を紹介します。
臨済ノート(昭和38年・伊藤古鑑著)の中に「達磨さまのことば」として
人は、ころがっても、ころがっても。
そこから、立ち上がる力が第一だ。
それには、腹の下から、腰のまわりの、すわりに気をつけよ。
とあります。
インドから中国へと渡り、9年間面壁を続けた達磨大師の姿を元にしたのが現在の「ダルマさん」や起き上がり小法師(おきあがりこぼし)と言われています。
そして、何度でも立ち上がるその姿は、七転八起:(しちてんはっき)・七転び八起きの元になっています。
「転んだら立ち上がる」
言葉にすると簡単ですが、なかなか実践することが難しいかもしれません。
しかし、そんなことを感じている私に達磨大師は
腹の下から、腰のまわりの、すわりに気をつけよ。
と声をかけてくださいます。
「腹の下から、腰のまわりの、すわりに気をつけよ」とは、腰を落とした姿勢のことだけではなく、落ち着いて物事を続けていくことの大切さを示してくださっています。
立ち上がるための力はすぐに身につくものではありません。
しかし、立ち上がることを意識するのではなく、何かを続けていこうとする姿こそ七転八起であり、自分が達磨大師になり切ることだと感じます。
10月初旬に禅宗のお寺などに目を向けると様々な表情の達磨大師に巡り合うことがあるかと思います。
その姿を目にしたとき、自分の腰がどこにあるのか確認してみるのも良いかもしれません。
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