昔話シリーズ その1 花咲かじいさん
この記事は東光寺(静岡市清水区横砂)で行われてみんなの坐禅会(子供坐禅会)で私が話した内容をまとめたものです。
昔話シリーズ【1】 花咲かじいさん

「花咲かじいさん」はとても有名な話しなので多くの方があらすじを知っていると思います。
しかし、具体的に話を思い出そうとすると少し苦労をするかもしれません。
そこで、始めにあらすじを紹介させていただきます。
登場人物は優しいおじいさんと意地悪じいさん、そして犬です。
まずは、心の優しいおじいさんが犬を助けます。
この犬が優しいおじいさんの畑で「ここ掘れワンワン」と鳴き、おじいさんは言われた通りに掘りました。
すると、そこから宝が出てきて優しいおじさんが喜びます。喜んで近所の人に宝を分けるのでした。
すると意地悪じいさんは犬を無理やり連れて行って自分の畑で「ワンワン」と泣かせたのです。
掘ってみるとゴミが出てくるのです。意地悪じいさん怒って犬を殺してしまいました。
優しいおじいさんは大変嘆き悲しみ、犬の為の墓を作り、そこに木の苗木を植えた。
驚いたことに一晩経つとその気が大きく育ちました。
これを見た意地悪じいさん、「目障りだ」とその木を切ってしまう。
心の優しいおじいさんはその木を使って、臼を作ります。
その臼で犬にお供えするお餅をついてみるとザックザックとお宝が出てくるのです。
それを見た意地悪じいさんはその臼を取り上げて自分も餅をついてみるがやはりゴミが出てくる・・・
意地悪じいさん怒って、その臼を粉々にしいて燃やしてしまいました。
心の優しいおじいさんは、「せめてその灰をも大切にしたい」と灰を持ち帰ろうとするのですが、そのとき、風が吹いて灰が枯れ木に当たりました。
するとそこに花が咲いたのです。
これを見て優しいおじいさんは、灰を撒いて枯れ木に花を咲かせました。
それをたまたま通りかかったお殿様が見て大変喜びをして褒美を贈りました。
意地悪じいさんは真似をして灰を撒くが花は咲かず、逆にお殿様に怒られてしまう。
という話です。
この話はどうしても最後の
「枯れ木に花を咲かせる」
という部分だけが記憶に残りがちです。
しかし、私はこの話で忘れてはいけない場面は
ここ掘れワンワンと言われておじいさんが素直に地面を掘った場面だと思います。
優しいおじいさんは素直に与えられた環境で精一杯努力することの大切さを教えてくれています。
残念ながら、このことによって犬との別れという苦しみは味わいますが、それでも素直に、そして誰かの為に生きていく姿を見せ続けてくれています。
そのことによって最後は花を咲かせるのです。
素直な心で生きていくことで、人生の花が咲く
というのは「花咲かじいさん」の話しだと思います。
では素直な心で生きていくとはどういうことでしょうか?
もちろん「穴を掘る」ことではありません。
素直な心で生きていこうと考えたとき、まずは自分の素直な心を知らなくてはいけません。
そして、それを知るためには何か特別なことをしなくてはいけないわけではありません。
坐禅や読経などを繰り返すことで、自分の素直な心を知ることができます。
姿勢を調え、呼吸を調え、静かに坐ることで、自然と自分の素直な心を感じることができます。
その心のままに生きていくことができれば、私達も人生の花を周囲に咲かせることができるのではないでしょうか。

昔話シリーズ【1】 花咲かじいさん

「花咲かじいさん」はとても有名な話しなので多くの方があらすじを知っていると思います。
しかし、具体的に話を思い出そうとすると少し苦労をするかもしれません。
そこで、始めにあらすじを紹介させていただきます。
登場人物は優しいおじいさんと意地悪じいさん、そして犬です。
まずは、心の優しいおじいさんが犬を助けます。
この犬が優しいおじいさんの畑で「ここ掘れワンワン」と鳴き、おじいさんは言われた通りに掘りました。
すると、そこから宝が出てきて優しいおじさんが喜びます。喜んで近所の人に宝を分けるのでした。
すると意地悪じいさんは犬を無理やり連れて行って自分の畑で「ワンワン」と泣かせたのです。
掘ってみるとゴミが出てくるのです。意地悪じいさん怒って犬を殺してしまいました。
優しいおじいさんは大変嘆き悲しみ、犬の為の墓を作り、そこに木の苗木を植えた。
驚いたことに一晩経つとその気が大きく育ちました。
これを見た意地悪じいさん、「目障りだ」とその木を切ってしまう。
心の優しいおじいさんはその木を使って、臼を作ります。
その臼で犬にお供えするお餅をついてみるとザックザックとお宝が出てくるのです。
それを見た意地悪じいさんはその臼を取り上げて自分も餅をついてみるがやはりゴミが出てくる・・・
意地悪じいさん怒って、その臼を粉々にしいて燃やしてしまいました。
心の優しいおじいさんは、「せめてその灰をも大切にしたい」と灰を持ち帰ろうとするのですが、そのとき、風が吹いて灰が枯れ木に当たりました。
するとそこに花が咲いたのです。
これを見て優しいおじいさんは、灰を撒いて枯れ木に花を咲かせました。
それをたまたま通りかかったお殿様が見て大変喜びをして褒美を贈りました。
意地悪じいさんは真似をして灰を撒くが花は咲かず、逆にお殿様に怒られてしまう。
という話です。
この話はどうしても最後の
「枯れ木に花を咲かせる」
という部分だけが記憶に残りがちです。
しかし、私はこの話で忘れてはいけない場面は
ここ掘れワンワンと言われておじいさんが素直に地面を掘った場面だと思います。
優しいおじいさんは素直に与えられた環境で精一杯努力することの大切さを教えてくれています。
残念ながら、このことによって犬との別れという苦しみは味わいますが、それでも素直に、そして誰かの為に生きていく姿を見せ続けてくれています。
そのことによって最後は花を咲かせるのです。
素直な心で生きていくことで、人生の花が咲く
というのは「花咲かじいさん」の話しだと思います。
では素直な心で生きていくとはどういうことでしょうか?
もちろん「穴を掘る」ことではありません。
素直な心で生きていこうと考えたとき、まずは自分の素直な心を知らなくてはいけません。
そして、それを知るためには何か特別なことをしなくてはいけないわけではありません。
坐禅や読経などを繰り返すことで、自分の素直な心を知ることができます。
姿勢を調え、呼吸を調え、静かに坐ることで、自然と自分の素直な心を感じることができます。
その心のままに生きていくことができれば、私達も人生の花を周囲に咲かせることができるのではないでしょうか。

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