君子千里同風 〔くんし せんり どうふう〕

君子千里同風 〔くんし せんり どうふう〕
~同志というものは、遠く離れていても心が通じ合う~
オンライン坐禅会を担当してくださっている和尚様が法話の中で
千里同風【せんりどうふう】
という言葉を紹介していました。
遠く離れていても心が通じ合うことを意味するこの言葉は、世界中どこにいても一緒に坐禅ができるオンライン坐禅会にぴったりな言葉だと感じて、Facebookで一週間も予定をお知らせする紹介文に添えさせていただきました。
千里同風は1200年程前の中国で活躍された2人の和尚様の逸話に出てくる言葉です。
ある時に、師匠に手紙を出そうとした和尚様がいました。
当時は郵便というものが発達していませんので、手紙は誰かが直接届けなくてはいけません。
そこで、和尚様は自分の弟子に手紙を持たせたのです。
師匠は手紙を受け取ると、さっそく中を見てみました。
すると手紙には何も書かれていません!
師匠は手紙を届けた和尚様の弟子に、「これはどういうことか分かるか?」と聞きました。
弟子は何も答えられません。
師匠は、白紙の手紙を手に「君子千里同風」と説いたのです。
「千里同風」、は「千里離れた土地であっても、同じ風が吹いている」という意味ですある。同じ風は心を表します。
つまり、白紙の手紙を使って“同志というものは、遠く離れていても心が通じ合う”、しっかりと修行をすれば文字などなくても全ては通じるものだと説いてくださったのです。
とかく何かに頼ってしまう、今を生きる私たちにも大切なことを教えてくれている言葉です。
「千里同風」、爽やかな風を感じたときなどに思い出していただければ幸いです。
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