見えないものは 見えない方がいい

中庭を通って本堂へ行こうとしたときに木の下で何かが通ったのに気がつきました。
何かは分かりませんが、茶色ものだとわかりました。
その前日に境内でヘビを見ていたので、
「うわぁ、ヘビだ!! 嫌だ!!!!」
と、逃げ出そうと思ったとき木の下から一匹のスズメが出てきたのです。
何かが通ったと気がついたとき、
あ、何かが通った
↓
何だろう?
↓
色は?
↓
あ、茶色だ
↓
そういえば、昨日ヘビを見た
↓
茶色といえばヘビ
↓
きっとヘビだ
↓
そういえば、私は昔からヘビが苦手だった
↓
嫌だ、逃げ出そう!!!
といった具合に 私は心の中で自分が見た現実を勝手に発展させていたのです。
あ、何かが通った
↓
でも、今は本堂へ向かっているのだからこのまま本堂へ行こう。
と勝手にいろいろなことを考えなければ怖がる心などは出てこなかったはずです。
坐禅をするときには、この“感じたことを自分の中で発展させる”ことを嫌います。
ですから坐禅の説明の際には
坐禅中は呼吸の回数を1から10まで数えてください。
ただし、途中で他のことを考えてしまったら最初に戻ってください。
と伝えています。
こうすることによって、坐禅中に「お腹すいた」と感じても
お腹すいた
↓
何か食べたい
↓
坐禅が終わったら○○を食べよう
↓
昔、○○を食べたときは、あの人と一緒に食べたな
↓
あの人は今何をしているのだろう?
↓
・・・・
と考えを発展させずに
お腹すいた
↓
お腹がすいたんだ。あ、でも今は数を数えよう
↓
ひとーつ
と頭の中に出てきたことを、いったん置いておくことができます。
これも、自分が見た現実を勝手に発展させて、勝手に恐怖心をいだかないコツのひとつかもしれません。
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