河井寛次郎記念館を訪ねて

先日研修会のなかで、河井寛次郎記念館の学芸員であり、河井寛次郎のお孫さでもある女性の講演を拝聴させていてだきました。
河井寛次郎は
人間国宝や文化勲章に推挙されても応じることなく、一陶工として独自の陶芸美の世界を切り拓き、ついには焼き物の枠を超えた無私普遍の造形世界に自らを燃焼させた
と紹介される方です。
恥ずかしながら、河井寛次郎氏のことも記念館があることもよく知らなかったのですが、研修会の会場から公共交通機関で1時間もあれば到着できる場所にあることを知ったので、さっそく帰りに寄ってみました。
多くの展示されている作品に心を打たれました。
記念館の中庭にあった大きな丸い石も印象に残っているものの中のひとつです。

「寛次郎は丸石をあちらこちらと動かした後、現在の位置に定めた」
と説明文には書いてありました。
さらに、講演会の中で
「動くものはおもしろい。でも、やはりあるべき場所にある。」
と、河井寛次郎はこの石を評されたと紹介されていました。
“やはりあるべき場所にある”という短い言葉は、あちこちにフラフラし地に足のついた生活をすることができていない私に対して「あるべき場所を探しなさい!」と熱烈に説いているように感じます。
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