大般若と脳科学
毎年1月の中頃になると、喉が枯れ気味です・・・
年が明けてから半月ほどは多くのお寺の大般若会【だいはんにゃえ】に出させていただき、全力で叫び続けているためです。

以前も紹介をさせていただきましたが、脳科学的にも“祈り”は良いものだと言われています。
「祈りは通じるのか?」
と聞かれれば多くの宗教家は「通じる」と答えます。
「祈ると本当に幸せになれるのか?」
と聞かれれば「なれます」と答えます。
これと同じ答えをだすのが脳科学者の中野信子さんです。
中野氏は
他人の不幸を願う「後ろ向きな祈り」と
自分だけでなく他人の幸福をも願う「前向きな祈り」
に分けて考えています。
脳の中では他人の不幸を願う「後ろ向きな祈り」をした場合、コルチゾールというストレス物質を分泌するそうです。この物質は人間の脳の中でも中心的な役割をもつ「海馬」を委縮させえてしまい、自分自身にも悪影響を及ぼすそうです。
それに対して「前向きな祈り」をした場合はドーパミンやオキシトシンといった多幸感や快感をもたらす物質を分泌するそうです。さらにこれらの物質の中には脳を活性化したり、記憶力の高まり、さらには体の免疫力を高めたりするものもあるそうです。
私なりに意訳をすると
他人の不幸を願う後ろ向きな祈りは自分自身に過度のストレスを与え、
周囲の幸福を願う前向きな祈りは 自分自身を脳内から幸せにする。
となるのです。もちろん、良い効果を期待しながらいくら祈っても効果はありません。
東光寺(静岡市清水区横砂) では毎年 1月7日 は 大般若 【だいはんにゃ】です。
大般若とは大般若転読祈祷会【だいはんにゃ てんどく きとうえ】の略称です。
※大般若会について詳しくはこちらをご覧ください。
この法要は1300年以上続くもので、六百巻にもなる「大般若経」という経典を読み、その功徳によって全ての障害が取り除かれ仏道が成就することを祈る儀式です。
個別の願望を叶えるために祈るのではなく、全ての人の為に全力で祈る儀式が大般若会なのです。
つまり法要中、法要直後のお参りをしてくださっている全て皆様は脳科学的に幸福になれることが約束されているのです。
大般若会の法要は年明け頃に行うお寺も多くありますが、3月・4月・5月などにも行われています。
近くのお寺や御縁のあるお寺で「大般若」という文字を見ることがありましたら、ぜひ興味をもって調べていただき手続きすませて(お寺ごとに参加方法が異なりますので必ず確認をしてください)荘厳な雰囲気の中で行われる迫力ある法要に参加し一心にお参りをしていただければと思います。