東光寺の竹が倒れない理由 【竹ろうそく(灯り)こぼれ話1】
先日行われた東光寺(静岡市清水区横砂)の除夜の鐘の際に境内を照らした竹ろうそく(灯り)について、お参りに来られた方に
「今日の昼間はすごい風が吹いていましたけど、よく倒れませんでしたね。何かコツがあるのですか?」
と質問をいただきました。
※除夜の鐘と竹灯りについてはこちらをご覧ください。

確かに竹を並べた日の昼間は強風が吹きました。私はその間、観音山へのお参りの為にお寺を離れていましたが、山でも強風が吹いていたため私も境内の様子が心配でした。
しかし、お寺に戻ると倒れていた竹は1本だけでした。

倒れていた竹と倒れていない竹には違いがあり、ほとんどの竹が倒れていないのには理由があります。
私が竹を境内に初めて並べた年も強風が吹き、竹はバタバタと倒れてしまいました。
そこで、急きょとった対策が今でも生かされています。
それが「輪ゴム」です。

よく見ると並べられた竹は3本で1セットになっています。

そしてもっとよく見ると、その3本は輪ゴムでまとめられているのです。
初めて竹を並べたときは、風で倒れる竹を集めて紐で縛りました。
この時は数も多くなかったので何とかなりましたが、竹の数が増え坐禅会に参加した小学生が手伝ってくれるようになると紐で縛ることは技術的にも労力的にも厳しくなってきます。
そこで登場したのが輪ゴムです。特別な輪ゴムではありません。市販の輪ゴムです。
これを数本(2~3本)使って竹を束ねているのです。こうすることによって底面積が広くなり安定した竹となります。
今年 1本だけ倒れた竹は輪ゴムがかけ忘れられたものでした。
と言うことは輪ゴムで束ねた竹は強風に負けることがなかったのです。
そして、竹が安定している理由は竹を切断するときにめんどうくさがらずに底面部分をまっすぐになるように切り直していることです。山で竹を切った時にはどうしても斜めに切れていたりします。このままでも使用することはできるのですが、やはり安定感が無くなります。

東光寺では竹を切る方がひと手間を惜しまず底面を切ってくれるのでより安定した竹灯りができています。
もしも、どこかで同じように竹を飾ろうと検討されている方がいらっしゃるなら「輪ゴム」と「底面カット」がおすすめです。
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