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絵葉書法話 43 【因縁】

1204写経会 絵葉書 43 因縁 裏



土となる落ち葉が 春の芽を育てる

   
光と水から栄養を作り出して枝木に送り続けた葉は、最後の力を振り絞って自分の中の養分すら出し尽くして落ち葉となる。落ち葉となった後も土に還り春の芽を育てている。

紅葉を楽しむとき、落ち葉に学ぶ心のゆとりを持ちたいものである





誰かに尽くすことは難しいものです。


どうしても見返りを求めたくなってしまうものです。



異性に尽くす場合も、あわよくばお付き合いがしたい、結婚がしたいと考えてしまいます。


夫婦となった後でも、別れたくない・一生を添い遂げたいと欲が出ます。




親が子に尽くし、子が親に尽くす。


理想的な姿でありますが尽くすことは難しく、思い通りにいかないのでイライラしてしまうものです。




理想とするような見返りを求めず尽くすことができた人を探してみると、過去の偉人や有名人が出てきます。



あまりにも立派過ぎて、遠い存在に感じてしまいます。






どこか近くに理想とする姿はないものでしょうか。その答えが「落ち葉」だと



土となる落ち葉が 春の芽を育てる



という言葉が教えてくれています。




光と水から栄養を作り出して枝木に送り続けた葉は、最後の力を振り絞って自分の中の養分すら出し尽くして落ち葉となります。

落ち葉となった後も分解されて土に還り、やがて春の芽を育てているのです。





私は紅葉の時期になると「落ち葉を掃除しなくては・・・」と心のゆとりを失いますが、紅葉を楽しむような心のゆとりを持ち、その気持ちを落ち葉から大切なことを学ぶ気持ちへと変化させていきたいものです。






1204写経会 絵葉書 43 因縁 表

 因縁 【いんねん】 

   
  現象の基になる主原因(因)と、補助条件(縁)。この因縁によって、すべての存在や現象が生じる。



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人物紹介

新米和尚

Author:新米和尚
横山友宏
東光寺 副住職
【静岡市清水区横砂】

中学校で理科を教えていた男がある日突然和尚になった。(臨済宗妙心寺派)そんな新米和尚による、仏教やお寺についての紹介をします。 気軽に仏教やお寺に触れていただければと思います。


元:中学校教師
  (理科・卓球担当)

現:臨済宗妙心寺派の和尚
2人の娘の父親であり、育児にも積極的に参加し!?失敗を繰り返す日々を送る、40代を満喫しようとしている どこにでもいる平凡な男

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