絵葉書法話 68 随処作主 立処皆真【随処に主となれば 立処皆真なり】

咲く場所を選ばない
山で草刈りをしながら進んだ先に、
決して誰にも見られない場所でひっそりと花が咲いていました。
その姿があまり美しく、乱れていた呼吸と心が静かになりました。
誰かに見られているとがんばれる。
応援してもらえたから最後までがんばれた。
そんな言葉をよく聞きます。嘘偽りのないです。
見られていればがんばれるし 応援はうれしいものです。
ある日、誰にも見られず、応援もされず、少しさみしい気持ちになりながら山で草刈りをしながら道なき道を進んでいました。
道を作りながら進んだ先に、決して誰にも見られない場所でひっそりと咲く花を見つけました。
木の影になり太陽の光も当たりづらく、周囲の草も伸び放題で土からの栄養も確保しづらい場所にその花は静かに咲いていました。
せっかく草刈りをしているのに、応援もされず・人に見られもしないとさみしい気持ちになっている自分がどれだけ情けないか、
咲く場所を選ぶのではなく、いかに咲くか、どう生ききるのかが大切だと教えてもらいました。

随処作主 立処皆真【随処に主となれば 立処皆真なり】 臨済録
どのような状況に身を置いても全く自己の本性を乱すことなく無礙自在に行動すれば、いかなるところにおいても、そこが真実そのものの場となる。
本来の自分を生かせば、周囲に振り回されることはない。
- 関連記事
-
- 絵葉書法話 66 無事 (2019/11/05)
- 絵葉書法話 67 光陰可惜【光陰惜しむべし】 (2019/11/04)
- 絵葉書法話 68 随処作主 立処皆真【随処に主となれば 立処皆真なり】 (2019/11/02)
- 絵葉書法話 69芥納須弥【芥に須弥を納る:かいに しゅみを いる】 (2019/11/01)
- 絵葉書法話 70 無依道人【 むえ の どうにん 】 (2019/10/31)