二人三脚の思い出

運動会の季節です。
地元の中学校、地域会、東光寺(静岡市清水区横砂)の境内にある保育園と、週末ごとにどこかで運動会が行われているように感じます。
私は運動会を見るたびに、子供の頃みた光景を思い出します。
それは、地域の運動会での光景であり、
二人三脚をしている大人が ものすがい速さで駆け抜けていく光景です。
スタートした直後は大きな声で
「いち、に、いち、に・・・」
と言っているのが聞こえてきました。
しかし、2人が近づいて来ているのに声は大きくなりません。
普通なら遠くでスタートした2人が近づいてくれば声は大きく聞こえるようになるはずです。
ところが声は大きくならないどころか、聞こえなくなってしまったのです。
声を出さなくても2人はピタッと一つになって、子供の自分が1人で走るよりも早く走っていたのです。
そして、2人は私の前を足音だけ残して走り去っていきました。
あの時の景色はいまだによく覚えており、今でも運動会に行くと無言の2人の男性が走り去っていく光景を思い出します。
昨日の記事の中で
臨済宗最初の和尚様である、臨済禅師は
心が二つに分かれてはいけない。
仏の心と私などと、心が二つに分かれるから、迷いが生じるのです。
その心が一つになっていれば、それが生きた達磨であり、お釈迦様なのである。
と示されています。
仏の心と 私の心は 決して別のものではない!と説いてくださっているのです。
と、紹介させていただきました。
二人三脚は2人でするものですが、息を合わせる必要すらなくなったあのときの2人の心はぴったりと1つになっていたのだと思います。
そのような瞬間があるのだから、「仏の心と 私の心は 決して別のものではない!」という言葉も信じられる気がします。
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