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読経料って・・・

600仏教豆知識シール052 六波羅蜜シリーズ 布施





「読経料」と書かれた封筒を受け取ると私は悲しい気持ちになります・・・


お経を唱えた料金 という意味で書いているのだと思います・・・


お寺で“料金”という言葉はほとんど使いません。


ですから、法事や葬儀など様々な場面で


「料金はいくらですか?」


と聞かれると困ってしまいます。







このような質問をする方は、結婚式に招待されたときに 招待をしてくれた人に


「結婚式の料金はいくら?」


と聞くのでしょうか?



結婚式に持参するのは御祝儀です。(会費制のところもあるようですが、今回は御祝儀ということで話を進めます)


御祝儀には相場があますが、お祝いをしたいという気持ちと結婚式などに必要な金額などを考慮し、自分にできる精一杯の額を御祝儀として決めているのではないでしょうか。







お寺は何のために存在するのでしょうか。

私は、仏教の教えを学び、人々がより良く生きるために存在していると考えています。

決して坊さんがお金を稼ぎ、豊かに生活をするためではありません。





教えを学ぶために教えが記されたお経があり、様々な実践があります。

これらの教えや実践を受け継ぎ、次の世代に伝えることがお寺の役割であり、そのためには様々なものが必要になってきます。






仏教の大切な教えに布施【ふせ】があります。


布施とは自分の持っているモノなどを、見返りを求めずに深い愛情を持って施しをさせていただく事。 お互いが、できることを精一杯しながら助け合うことを言います。






“助けあう”方法のひとつに財施【ざいせ】という、自分の持っている財産を施す行為があります。


この財施を受け取り、仏教の教えや実践を受け継ぎ、次の世代に伝えるために有効に活用することがお寺には求められているように感じています。






これらのことを考えますと、

やはり、お寺に布施をするときには「読経料」ではなく「御布施」が正しいように感じます。
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人物紹介

新米和尚

Author:新米和尚
横山友宏
東光寺 副住職
【静岡市清水区横砂】

中学校で理科を教えていた男がある日突然和尚になった。(臨済宗妙心寺派)そんな新米和尚による、仏教やお寺についての紹介をします。 気軽に仏教やお寺に触れていただければと思います。


元:中学校教師
  (理科・卓球担当)

現:臨済宗妙心寺派の和尚
2人の娘の父親であり、育児にも積極的に参加し!?失敗を繰り返す日々を送る、40代を満喫しようとしている どこにでもいる平凡な男

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