小学生と保育園児が一緒に坐禅をした現場で感じたこと 【その2】
先日、小学生と保育園児が一緒に坐禅をする現場に遭遇しました。その現場で感じたことを紹介させていただいています。
その0 状況説明
その1 やっぱり 「まず坐れ」 は難しい
その2 人は忘れる 年齢は関係ない 習慣の大切さ
その3 疑問を感じることができるのは成長した証拠!? 疑問は悟り
この記事は、【その2 人は忘れる 年齢は関係ない 習慣の大切さ】です。
※過去の記事は上記の題名をクリックしていただければご覧いただけます。

前々回【その0】の記事で書いたように、小学生がお寺に来てくれたのですが、同時に保育園児が坐禅体験にやってきたので急遽“合同坐禅体験”になりました。
そこで、強く感じたことは
・人は忘れる
・年齢を重ねれば 勝手に偉くなるわけではない
・やっぱり習慣が大切
と言うことです。
印象的だった光景は、坐禅の後のお参りです。
全員が1人ずつ御本尊様の前へ進み、焼香し合掌礼拝をしました。
保育園児と小学校3年生、圧倒的に保育園児の方が 美しく・しっかりと合掌礼拝をすることができていました。
保育園児は毎月坐禅体験に来ていますので16回目の坐禅・お参りです。毎回、合掌礼拝の仕方を伝えていますので小学生のお兄さんお姉さんがいても気にすることなく、今月もしっかりとできました。
美しい合掌礼拝のポイントは
・合掌をして御本尊様をしっかりと見る
・合わせた手を胸の前に固定したまま、首を落とすのではなく背中を曲げる
・頭を上げたとき、もう一度御本尊様を見てから合掌を解く
だと私は考え、園児に伝えています。
そして園児達は全てのポイントを押さえた合掌礼拝をすることが出来ています。
この姿を見ることが出来たことは本当にうれしかったです。
残念だったのは小学校3年生の合掌礼拝です。
合掌礼拝のポイントとなる3つのことを何一つできていない小学生が多かったこと。
先に美しく保育園児が合掌礼拝をしているところを見ていなかったことが残念です。
しかし、本当に残念だったのは・・・
来ていた小学校3年生の中に、境内にある保育園出身者(2年間の坐禅体験と美しい合掌礼拝ができていた子供)が多くいたにも関わらず、ほぼ全員が美しい合掌礼拝が出来ていなかったことです。
2年間かけて坐禅や合掌礼拝を覚えた当時の卒園生も3年経つとほとんど忘れていたのです。
卒園後に、年齢を重ねれば 勝手に偉くなるわけではないのです。
反対に様々なことを、どんどん忘れてしまいます。
大切なことを忘れないためには、やっぱり習慣が大切です。
1日に1度でも、丁寧に手を合わせる時間があれば忘れることはなかったはずです。
どんなに大切なことを学んだとしても、忘れてしまうのはもったいないことだと感じると同時に
忘れて欲しくないことを、忘れないために、良い習慣を身に着け継続することの大切さを伝えきれていなかった私の布教力の無さを痛感する出来事でした。
これからは坐禅体験に毎月来てくれている保育園児に継続することの大切さも伝えていこうと心に誓いました。
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