絡子【らくす】の裏に書かれた文字に学ぶ

絡子【らくす】です。
先日、この絡子の裏に尊敬する老師に文字を書いていただきました。
書いていただく言葉は老師にお任せしました。

その結果、「識羞【しきしゅう】」と書いてくださいました。
羞を識る【はじをしる】と読み、
恥を知ること。羞恥心を持つこと。を意味しています。
うれしくなってさっそく使っています。
しかし、絡子を使い始めて数日後に「ハッと!」したことがありました。
いつものように法要が終わり、着替えようとした時のことです。
絡子を外し、いつも置いている場所に置きました。
そして、よく見ると絡子が少し曲がっていることに気がつきました。
今まで、少し曲がっていても気にしませんでした。
しこし、今回は
「老師に書いていただいた絡子だから 大切にしなくてはいけない。」
と考えて、まっすぐに置き直しました。
そのとき、ハッとしました。
私は「大切だから!」と考えていたのです。
これには裏があるのです!!
「大切」と考えたとからには「大切でない」が存在します。
絡子は大切なものです。 大切でない絡子などありません。
しかし、私の中に「大切な絡子」ができたことで「大切でない絡子」が出来上がってしまったのです。
だからこそ、
今まで、少し曲がっていても気にしていなかったのに 今回はまっすぐに置き直したのです・・・
という行動に出てしまったのです。
「識羞【しきしゅう】」 恥をしる
という文字を見たときに
“まだまだ未熟だということを忘れてはいけない!”と老師に声をかけられているように感じます。
- 関連記事
-
- 小学生と保育園児が一緒に坐禅をした現場で感じたこと 【その0】 (2019/07/03)
- これが仏の心か!? ・・・ほんの一瞬だけ (2019/07/02)
- 絡子【らくす】の裏に書かれた文字に学ぶ (2019/06/29)
- 中国からの参拝者 (2019/06/25)
- 私は日本刀ではなく、よく切れる包丁やカッターになりたい (2019/06/21)