静けさの中で聞こえた声に救われた
「子供はすごい!!」と感じることが良くあります。
東光寺(静岡市清水区横砂)では、小学生の長期休暇に合わせて子供坐禅会を行っています。
※子供坐禅会について詳しくはこちらをご覧ください

子供坐禅会では、坐禅終了後にお経を全員でお唱えします。
般若心経【はんにゃしんぎょう】と白隠禅師坐禅和讃【はくいんぜんじ ざぜんわさん】をお唱えします。
このとき、「子供はすごい!!」と感じます。
彼らは数回お経を読むと、すぐにお経を覚えてしまうのです。
ひらがなも使って書かれた坐禅和讃は3日、漢字だけの般若心経も1週間もあれば覚えてしまいます。
「子供の脳は柔軟だからね!」
という大人もいます。しかし、この覚える速さは「脳が柔軟だから」だけでは説明できないと思います。
彼らを見ていると、驚くほど大きな声でお経をお唱えしています。
間違えても恥ずかしいと感じないのか、大きな声でお経をお唱えしています。
そして、大きな声を出す子供ほど、早くお経を覚える傾向にある気がします。
大きな声で一生懸命お経をお唱えする姿はとても微笑ましいものです。
しかし、欠点もあります。
誰かが大きな声でお経を間違えると、周囲の子供は戸惑います。
完璧に覚えているわけではないので、誰かが間違えれば、つられて間違えてしまったり途中でお経が止まってしまうこともあります。
実際に、子供坐禅会を始めてばかりの頃、お経が途中で止まってしまったことがありました。
ですから、私も対策を考えなくてはいけません。
私が出した答え、それは・・・
「誰よりも一番大きな声を私が出す!」
ということでした。私が大きな声で間違いなくお経をお唱えすれば子供達も間違えずに最後まで大きな声でお経を唱えることができる!
そう考えたのです。
それから、何年も何年も私は大きな声でお経をお唱えし続けました。
しかし、春の子供坐禅会のある日 事件は起きました。
この日は私を大量の花粉が襲いました。
花粉に対抗しようと私の体は異常な量の鼻水を出しました。
これによって私は完全に鼻が詰まってしまったのです・・・
しかし、お経をお唱えしなくていけない。
「鼻が詰まっているなんて言い訳にならない!」
自分に言い聞かせながらお経をお唱えしました・・・
結果は惨敗です。
鼻が詰まるので、どうしても口で呼吸をしてしまいます。
すると息を吸うたびに喉が乾燥していきます。
乾燥した喉を使って大きな声をだすと・・・
あっという間に、声がかすれてしまいました。
そして、早くも般若心経の前半部分で声が出なくなってしまったのです。
声が出なくなったとき、
「まずい!!このままでは誰かが間違えたらお経が止まってしまうかもしれない!」
と感じました。
だからこそ必死に声を出そうとしましたが、声はかすれる一方です。
しかし、声が出なくなったからこそ感じることができたものもあります。
それが、一生懸命お経を唱える子供達の声でした。
それまで私の耳には 自分の大きな声しか聞こえていませんでした。
自分の大きな声が聞こえなくなると、自然と子供達のお経が聞こえてきたのです。
そして、子供達は声が出なくなった私に驚くことなく 淡々と最後までお経をお唱えしたのです。
私は「私ががんばらなくはならない!! 私の声が小さいと子供が間違えてしまう!!」と思い込んでいたのです。
その思い込みが、一生懸命声を出している子供達の声を消してしまっていたのです!
最後までしっかりとお経をお唱えした子供達の声を聞き、姿を感じたとき、自分の思い込みで正しく物事が見えていなかったことを大いに反省いたしました・・・
東光寺(静岡市清水区横砂)では、小学生の長期休暇に合わせて子供坐禅会を行っています。
※子供坐禅会について詳しくはこちらをご覧ください

子供坐禅会では、坐禅終了後にお経を全員でお唱えします。
般若心経【はんにゃしんぎょう】と白隠禅師坐禅和讃【はくいんぜんじ ざぜんわさん】をお唱えします。
このとき、「子供はすごい!!」と感じます。
彼らは数回お経を読むと、すぐにお経を覚えてしまうのです。
ひらがなも使って書かれた坐禅和讃は3日、漢字だけの般若心経も1週間もあれば覚えてしまいます。
「子供の脳は柔軟だからね!」
という大人もいます。しかし、この覚える速さは「脳が柔軟だから」だけでは説明できないと思います。
彼らを見ていると、驚くほど大きな声でお経をお唱えしています。
間違えても恥ずかしいと感じないのか、大きな声でお経をお唱えしています。
そして、大きな声を出す子供ほど、早くお経を覚える傾向にある気がします。
大きな声で一生懸命お経をお唱えする姿はとても微笑ましいものです。
しかし、欠点もあります。
誰かが大きな声でお経を間違えると、周囲の子供は戸惑います。
完璧に覚えているわけではないので、誰かが間違えれば、つられて間違えてしまったり途中でお経が止まってしまうこともあります。
実際に、子供坐禅会を始めてばかりの頃、お経が途中で止まってしまったことがありました。
ですから、私も対策を考えなくてはいけません。
私が出した答え、それは・・・
「誰よりも一番大きな声を私が出す!」
ということでした。私が大きな声で間違いなくお経をお唱えすれば子供達も間違えずに最後まで大きな声でお経を唱えることができる!
そう考えたのです。
それから、何年も何年も私は大きな声でお経をお唱えし続けました。
しかし、春の子供坐禅会のある日 事件は起きました。
この日は私を大量の花粉が襲いました。
花粉に対抗しようと私の体は異常な量の鼻水を出しました。
これによって私は完全に鼻が詰まってしまったのです・・・
しかし、お経をお唱えしなくていけない。
「鼻が詰まっているなんて言い訳にならない!」
自分に言い聞かせながらお経をお唱えしました・・・
結果は惨敗です。
鼻が詰まるので、どうしても口で呼吸をしてしまいます。
すると息を吸うたびに喉が乾燥していきます。
乾燥した喉を使って大きな声をだすと・・・
あっという間に、声がかすれてしまいました。
そして、早くも般若心経の前半部分で声が出なくなってしまったのです。
声が出なくなったとき、
「まずい!!このままでは誰かが間違えたらお経が止まってしまうかもしれない!」
と感じました。
だからこそ必死に声を出そうとしましたが、声はかすれる一方です。
しかし、声が出なくなったからこそ感じることができたものもあります。
それが、一生懸命お経を唱える子供達の声でした。
それまで私の耳には 自分の大きな声しか聞こえていませんでした。
自分の大きな声が聞こえなくなると、自然と子供達のお経が聞こえてきたのです。
そして、子供達は声が出なくなった私に驚くことなく 淡々と最後までお経をお唱えしたのです。
私は「私ががんばらなくはならない!! 私の声が小さいと子供が間違えてしまう!!」と思い込んでいたのです。
その思い込みが、一生懸命声を出している子供達の声を消してしまっていたのです!
最後までしっかりとお経をお唱えした子供達の声を聞き、姿を感じたとき、自分の思い込みで正しく物事が見えていなかったことを大いに反省いたしました・・・
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