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葬儀・葬式シリーズ 【10】 山頭念誦【さんとうねんじゅ】 


この記事は東光寺(静岡市清水区横砂)で行われて子供坐禅会で私が話した内容をまとめたものです。



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葬儀・葬式シリーズ 【10】 山頭念誦【さんとうねんじゅ】





深呼吸【しんこきゅう】をすると落ち着くのはなぜでしょう?

緊張したり、あせったときに深呼吸をしたことはありませんか。

ゆったりと深呼吸ができれば、落ち着きますよね。

でも、なぜ落ち着くのでしょうか?

これは私の勝手な想像ですが、「人は寝ると落ち着く」と言うことに関係しているように感じます。

嫌なことがあっても、夜寝て 朝起きると 少し心が落ち着いたという経験はありませんか。

人は寝ることで気持ちが落ち着くようにできています。


人は毎日寝ています。

と言うことは“寝ると落ち着く”ことを毎日体験していることになります。

では、寝るときには何をしているのでしょうか。

人は寝るときには、自然とゆっくり呼吸をしています。

もちろん深呼吸もゆっくりと呼吸をします。

と、言うことは深呼吸をすることで、短い時間ですが “寝ると落ち着く”という状態になっているのではないでしょうか。


だからこそ、緊張などしたときに自然と深呼吸をしていると私は考えています。







山頭念誦【さんとうねんじゅ】

お葬式では山頭念誦【さんとうねんじゅ】をお唱えします。


これは、山頭(葬場)で唱えるお経で、阿弥陀如来【あみだにょらい】の名をお唱えし、阿弥陀様の力で亡くなった方の心を浄め悟りの世界に向かうことを助けために行っています。


本当は、坐禅を一生懸命する禅宗では、阿弥陀如来【あみだにょらい】を一生懸命お参りするという教えはありません。


しかし、禅宗の教えが広がるより前に阿弥陀如来【あみだにょらい】を一生懸命お参りする習慣がすでにありました。

ですから、昔の禅宗の和尚様が阿弥陀如来【あみだにょらい】をお参りする習慣をお葬式に取り入れることで、人々が安心すると考えたと言われています。







習慣が大切

毎日寝るから、深呼吸をすると落ち着くことができる。

そう考えることができるのなら、

阿弥陀如来【あみだにょらい】をお参りする習慣があるから、お葬式で山頭念誦【さんとうねんじゅ】をお唱えし安心できる

と言えるのではないでしょうか。



いつもお参りなんかしないよ!

と、言っている人が お葬式の時だけお参りをしても なかなか安心できません。

やはり、お参りをする習慣がある人の方が、お葬式(山頭念誦【さんとうねんじゅ】)をすることで得られる安心は大きいように感じます。

普段からの良い習慣があれば、その良い習慣によって自分自身を救ってくれているのです。






今回は

お葬式には阿弥陀様の名前をお唱えする山頭念誦【さんとうねんじゅ】というものがあり、これは普段からの習慣をとり入れたものです。

と覚えてもらえればうれしいです。



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人物紹介

新米和尚

Author:新米和尚
横山友宏
東光寺 副住職
【静岡市清水区横砂】

中学校で理科を教えていた男がある日突然和尚になった。(臨済宗妙心寺派)そんな新米和尚による、仏教やお寺についての紹介をします。 気軽に仏教やお寺に触れていただければと思います。


元:中学校教師
  (理科・卓球担当)

現:臨済宗妙心寺派の和尚
2人の娘の父親であり、育児にも積極的に参加し!?失敗を繰り返す日々を送る、40代を満喫しようとしている どこにでもいる平凡な男

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