涅槃図に学ぶ平等性

お釈迦様が亡くなれた際の様子を描いた「涅槃図」を坐禅体験にやってきた保育園の園児に見せて
「何か気がついたことはありますか?」
と質問をすると
「あ、あそこに象がいる!!」
「鬼がいる!!」
「見たことがない動物がいる!!」
など元気な声が聞こえてきます。

子供達は、純粋な目で見えたことを たくさん話してくれます。
毎年恒例の楽しいひと時です。
しかし、今年は一味違う言葉が出て、驚きました。
「動物さんも、人間も、鬼さんも み~んな、地面に座っているね!」
と答えた保育園児がいたのです。
毎年、涅槃図を見て来ました。
以前は、子供坐禅会でも毎日涅槃図を見せて話をしてきました。
※涅槃図の話しはこちらをクリックしてください。
しかし、これまで私は、亡くなったお釈迦様に寄り添う全てのものが同じ高さにいることに気がついていませんでした。
涅槃図には様々な教えが詰まっています。
私は涅槃図に描かれた亡くなったお釈迦様は、私達が生まれたときから頂いている尊い心も表していると考えています。
そして、改めて「動物さんも、人間も、鬼さんも み~んな、地面に座っているね!」ということを考えて見ると、涅槃図は
私達の中にある尊い心が輝きだしたとき、私達の前に広がる全てのものに地位の差や貧富の差などなく、全てが等しく尊いものだ
とも説いてくださっているように感じます。
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