六波羅蜜【ろくはらみつ】シリーズ その6:智慧
以前、ある女性が東光寺(静岡市清水区横砂)の山門に入ったところにあるお地蔵様の前で
「このお地蔵様はこんなに優しいお顔をしていたのですね。」
と言ったのです。

仏教の大切な教えに智慧【智慧】があります。
迷いを離れ、物事の心理を正しく観る力を智慧といいます。
仏教では人は生まれながらに仏様の心を持っていると言われています。この仏様の心が智慧なのです。
実は先ほどの女性はお腹に宿した小さな命を失い様々な辛い体験をされ、お地蔵様にお参りに来ていました。お寺に来たものの
「本当にこれで良かったのか。」 「1人で来てしまったがそれで良かったのか。」
様々な悩みがあったそうです。ですから、山門から入ってお地蔵様の前を通り本堂内に進んだときにはお地蔵様の姿・顔は見ているのですが「優しい顔」だということには気が付いていませんでした。
しかし、写経を行い、本堂内での供養をし、お地蔵様の前に来たとき女性はお地蔵様がこんなにも優しいお顔をして見守ってくれていたといことに気が付いたのです。
そこで、思わず「優しいお顔をしているのですね。」と言葉が出てしまったのです。
当然のことですがお地蔵様は石でできていますので御顔が物理的な変化をするはずがありません。何かが変わったのだとすれば、それは女性の心です。亡き子を想うあまり、様々な想いに縛られ、自分を責め、周囲の人を責めたりして心の身動きが取れない状態になってしまっていたそうです。しかし、一心にお参りをすることで縛っていたものから少しずつではありますが解放されていったのではないでしょうか。
私は、自分を縛っていたものから解放されたときの心の状態こそが「智慧」なのだと感じています。
「このお地蔵様はこんなに優しいお顔をしていたのですね。」
と言ったのです。

仏教の大切な教えに智慧【智慧】があります。
迷いを離れ、物事の心理を正しく観る力を智慧といいます。
仏教では人は生まれながらに仏様の心を持っていると言われています。この仏様の心が智慧なのです。
実は先ほどの女性はお腹に宿した小さな命を失い様々な辛い体験をされ、お地蔵様にお参りに来ていました。お寺に来たものの
「本当にこれで良かったのか。」 「1人で来てしまったがそれで良かったのか。」
様々な悩みがあったそうです。ですから、山門から入ってお地蔵様の前を通り本堂内に進んだときにはお地蔵様の姿・顔は見ているのですが「優しい顔」だということには気が付いていませんでした。
しかし、写経を行い、本堂内での供養をし、お地蔵様の前に来たとき女性はお地蔵様がこんなにも優しいお顔をして見守ってくれていたといことに気が付いたのです。
そこで、思わず「優しいお顔をしているのですね。」と言葉が出てしまったのです。
当然のことですがお地蔵様は石でできていますので御顔が物理的な変化をするはずがありません。何かが変わったのだとすれば、それは女性の心です。亡き子を想うあまり、様々な想いに縛られ、自分を責め、周囲の人を責めたりして心の身動きが取れない状態になってしまっていたそうです。しかし、一心にお参りをすることで縛っていたものから少しずつではありますが解放されていったのではないでしょうか。
私は、自分を縛っていたものから解放されたときの心の状態こそが「智慧」なのだと感じています。
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