竹から出る水 【心の中の残り物】
心の中には 捨てたつもりでも 消えずに残っているものがある
東光寺(静岡市清水区横砂)の境内にある袖師保育園では、毎年どんど焼きが行われます。
保育園のどんど焼きは毎年正月飾りなどを焚き上げます。

そして、無病息災を願いその炎でお餅(鏡餅を切り分けたもの)を焼き食べます。
しかし・・・
正月飾りだけでは餅は焼けません!!
藁【わら】など燃えやすいもので出来ている正月飾りはあっという間に燃え尽きるのでお餅の表面を焦がすことしかできません。
そこで登場するのが「竹」です。
東光寺の墓地がある観音山の竹を使います。
切った竹を除夜の鐘の際に竹ろうそくとして使っていますが、その端切れや古くなって割れてしまったものを燃料として使っています。
切ったばかりの竹は水分が多く燃え始めるまでに時間がかかってしまいますので使いません。
最低でも1年間は縁の下で寝かした竹を使います。

ちなみに、焚き上げる箱の中でも外側に立ててある竹は数年前に使ったもので、水分は完全に抜けているように感じていました。
しかし、無事に竹に火がついたときに驚きました。

なんと竹に火がつく前に、切断面から水分(油分!?)がブクブクと染み出してきたのです!
何年も雨に濡れないところに保管してあったので、乾ききったと思っていた竹から勢い良く染み出る水分を見て、私達の心の中には 捨てたつもりでも 消えずに残っているものがあるように感じました。
悪くとらえれば
どんなに、道徳心を持ってまじめに生きていこうとしても、どうしても悪い心があり その悪い心が染み出してしまうことがある。
と感じられます。
反対に良くとらえれば
どんな悪人にも、奥底に良い心がある。
と感じることができます。
心の中には 捨てたつもりでも 消えずに残っているものがある
そんなことを実感したどんど焼きでした。
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