写経会のときに どんな話しをしているの? その59
東光寺(静岡市清水区横砂)で行われている写経会で、副住職(新米和尚)の法話と配布させていただいている絵葉書を紹介させていただきます。
※なぜ、絵葉書と法話(仏教のお話)が登場するのかはこちらをご覧ください。
※写経会の御案内はこちらをご覧ください。
今回は第59回目です。

延命十句観音経というお経があります。
その名の通り、10の句からなる非常に短いお経です。
この短い延命十句観音経というお経に
与仏有因【よぶつ ういん】
という部分があります。
仏【ほとけ】と因【いん】有り
と読むことができます。
もう少し、分かりやすい言葉にすると
仏様と同じ原因を持っている
ということを示す言葉です。つまり、
仏様となる原因を私達は持っている
と説いているのです。
「原因」というと悪い結果が出そうだと感じますが、そうではありません。良い結果にも原因はあるのです。
絵葉書の写真には植木鉢が写っています。
そして、この植木鉢の中に土が入っています。
子供の頃は植木鉢に種を植えれば次の日には芽が出ていると期待したものです。
しかし、実際にはすぐに芽は出てきません。
だからといって植木鉢の中の種が無くなったわけではありません。
常にそこにあるのです。
そして、様々な条件がそろったとき、種から芽が出るのです。
芽が出ていないから種がないのではありません。
絵葉書の植木鉢の表面には何も無いように見えますが、実はしっかと種が植わっています。
やがて、芽が出て花が咲きます。
花が咲く原因は間違いなく「種」です。
それと同様に私達の心にも「種」があります。
この「種」こそ、仏様の心です。
このことを忘れてはいけないとの思いから
見ることはできないが、しっかりと種が植えてある植木鉢に
「幸せの種を 持っている」
という言葉を添えさせていただきました。
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