草取りをしていて感じること 【その1】

草取りをしていると、草の生命力に関心をするとともに、手ごわい相手だと感じます。
草を抜こうとしても、スーと抜けることなく
「ブチブチ」
という音が聞こえてくることの方が多くあります。
目に見える分の草は取り除来れ、見た目は良くなっているのですが、根は残っている状態です。
当然、すぐに草が生えてきます・・・・
白隠禅師が残された書の中に「悳」(徳)と書かれた書があります。
そこにはさらに、
「いくら金を残しても子孫は使ってしまい、いくら本を残しても読まない。それより人知れず善行を行って徳を積むことが子孫繁栄の方法。」
と書き加えられています。
この言葉は司馬温公の家訓にある言葉です。
一生懸命お金を稼ぎ未来の子孫のことを考えることや、様々な教えを未来に残そうと努力することよりも、「今・ここ」を大切に生きることの尊さを説く言葉です。
草は根を残すと、そこから芽を伸ばして生きていきます。
どんなに、土の上に見えている部分が立派でも根が無くなれば草は生えません。
根がしっかりとしていなければ意味がないのです。
金を残すこと、本を残す、これらは土の上の目に見えることなのでしょう。
それよりも見えない部分で善行を積むことが根を残すことになるのだと、草取りをしながら感じていました・・・
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