なに そのお経!? 変じゃない? 【施餓鬼での開甘露門の唱え方】

結婚したばかりの頃、施餓鬼会【せがきえ】に向けてお経の練習をしている声を聞いて妻が
「さっきから オウオウ エーエー ウーウー って うなっているけど大丈夫?」
と私に言ったことがありました。
施餓鬼会【せがきえ】とい法要では開甘露門【かいかんろもん】というお経をお唱えします。
※施餓鬼会とは自分の心を見つめ直す法要です。詳しくはこちらの記事をご覧ください。
※施餓鬼の由来についてこちらをご覧ください。
この施餓鬼会では開甘露門(直訳すると「悟りの境界に入る門を開くお経」)というお経をお唱えします。
※以前「施餓鬼と 開甘露門 甘露の門を開くのは 南無の心!!」とブログで紹介しています。記事はこちらです。
施餓鬼会ではこの開甘露門を独特の唱え方をします。
それほど長いお経ではないのですが、一節ごとに区切り丁寧にお唱えします。
3回繰り返す部分があったり、2回繰り返す部分があったり、また妻に「ウーウー って うなっているけど」と言われたように独特の節回しで唱える部分があったりします。
もちろん、その時の流れで回数が変わったりすることはなく、決められた回数、決められた節回しがありますので多くの僧侶と共にお唱えしてもずれることはありません。
しかし、この開甘露門をお唱えするときに一か所だけ繰り返す回数が決まっていない部分があるのです。
それが南無三曼多 没駄喃梵 【なむさまんだー ほどなんばん】という部分です。
その他の箇所は繰り返す回数が決まっているのにも関わらず、ここだけは回数ではなく「動作」で決まっているのです。
法要の中心となる和尚様(導師【どうし】)が読経中に焼香などに進みます。その和尚様が席に戻るまで他の和尚様方は南無三曼多 没駄喃梵 【なむさまんだー ほどなんばん】と繰り返し唱え続けるのです。
なぜ、この部分で導師が前に進むのか理由を私は知りません。
しかし、南無三曼多 没駄喃梵 【なむさまんだー ほどなんばん】には
あまねく諸仏に帰命いたします
という意味があります。ありとあらゆる仏様を身命を投げ出して信じることを誓う言葉なのです。
この言葉の意味を知ったとき、回数を決めずに、何度も何度もお唱えするというよりも、あえて回数を決めることができないのではないかと感じました。
施餓鬼の法要中によく聞いていると南無三曼多 没駄喃梵 【なむさまんだー ほどなんばん】と繰り返しお唱えしていることに気が付くかもしれません。
その際には、ぜひ一緒に南無三曼多 没駄喃梵とお唱えして頂ければ幸いです。
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