力を出し切れないとき

ある風の強い日、法事が終わって本堂の正面を見て驚きました。

法事が始まる際は長かったロウソクが・・・・

驚くほど短くなっていたのです。
普段は法事が終わったときに
「ロウソクが短くなったなぁ」
と感じることはまずありえません。
しかし、この日は明らかに短くなっていたのです。
いつもより法事が長かったわけではありません。
暑い日だったので人間にとっても風が気持ちよかったのですが、ロウソクにとっては致命的でした。
風にあおられ続けたロウソクは、火は消えなかったのですが 揺れる自分自身の炎で自らの身体を必要以上に溶かしてしまったのです。

飛び散ったロウはほんの一部です。

溶けたロウがツララのように垂れ下がってしまっていたのです。
本来なら無駄なく燃え尽きることで長時間燃え続けることができるはずなのに、短時間でロウソクは使えなくなってしまったのです。
乱れた炎で自分を溶かしてしまい、本来持っている力を出し切れない・・・
大切なことを教えていただいたように感じます。
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