降誕会 花祭りシリーズ 【天上天下唯我独尊】
お釈迦様が誕生したとき
・お母様は白い像が自分のお腹に入る夢を見てお釈迦様の妊娠を知った
・お母様の脇から産まれた
・花畑で産まれた
・甘露の雨が降った
・7歩歩いた
・天上天下唯我独尊と言った
・お母様は7日後に亡くなった
・預言者が泣いた
など、様々な逸話が残されています。

今回は「天上天下唯我独尊」に注目してみたいと考えています。
「天上天下唯我独尊」という言葉を聞くと、お洋服に刺繍をしている方を思い出すかもしれません。

しかし、実際にはお釈迦様が誕生したときの言葉です。
もちろん、刺繍をして好きな乗り物でお釈迦様の言葉を布教してくださっていれば良いのですが、残念ながらそうではないようです・・・
天上天下唯我独尊と言う言葉はお釈迦様が誕生された際に7歩あるいて右手をあげ、この句を述べたと伝えられています。
しかし、生まれたばかりの赤ちゃんが本当にしゃべるわけはありません。仏教語について詳しく書かれた辞書で調べてみますと、
本来は過去七仏と呼ばれる毘婆尸【びばし】仏が誕生した時、同趣旨の偈【げ】を説いた。
→やがてお釈迦様が誕生した時、他の人々がそう称讃したという説が生まれた。
→お釈迦様自身が自ら唱えたと変化した。
という流れがあるようです。
「天上天下」は、広い世界
「唯我」とは絶対の独り
「独尊」は比類のない尊さ
を表します。 ですから 天上天下 唯我独尊 という言葉は、
この広い世界に存在する全てのものは、みな比類のない尊い存在である
、と言うことができます。「誰かが偉くて、誰かが偉くない」という分類をするのではなく、周囲の全て人達が尊い存在であることを自覚することの大切さを伝えてくれる言葉なのです。
つまり、4月8日の降誕会に花御堂を飾り、誕生仏に甘茶をそそいでお釈迦さまの御誕生を祝福することは、お釈迦さまのご誕生を祝うだけでなく、私たち自身が、この世に生を受けた喜び、いのちの尊さを天上天下唯我独尊という言葉と共に改めて自覚することが大切なのだと思います。
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