歩くことが正しいのか・・・
東光寺(静岡市清水区横砂)で行われている子供坐禅会では毎回、仏教に関係する話をしています。
ある日、東光寺の本山である妙心寺の最初の住職、開山無相大師のことについて話をしていたとき、ある逸話を紹介しました。私は
「開山無相大師という和尚様は神奈川県のお寺で一生懸命修行をしていました。
ある日、京都にとってもすごい和尚様がいると聞いて、歩いて会いに行ったそうです。
その時、一生懸命修行していたし、すごい和尚様に会いたい一心で集中して歩いていたので富士山に気がつかなかったというほどです。」
と、紹介しました。
「車やバス、それに新幹線もない時代に歩いて行くだけでも大変だね!」
と話した日に私は京都の本山へ日帰りで行ってきました・・・

便利な時代になったと思うと同時に、開山無相大師と同じ苦労・体験をすることが本当に難しいことを痛感しました。
しかし、それと同時に今の時代でも開山無相大師と同じ体験をすることができることもあると思い出しました。
それが、お寺に伝わる習慣です。
坐禅をする。掃除をする。食事をする。お経を読む。仏教の教えを学ぶ。
新幹線など便利なものを活用しながらも、便利なもののおかげでできた貴重な時間を使って、これからもお寺に残る良い習慣を身につけて行きたいと考えています。