大般若シリーズ【11】 大般若では何を願っているの?? ~回向編 その2~
携帯電話やスマートフォンをメモ用紙代わりに活用する前は、「手」がメモ用紙でした。

手のひらにメモをするとすぐに消えてしまうため役には立たず、

手の甲に書くと消えにくいため忘れることが少なくなった気がします。
東光寺(静岡市清水区横砂)では、毎月1月7日に大般若祈祷会が行われます。お寺関係者の間では大般若【だいはんにゃ】と呼ばれている行事です。
この法要は1300年以上続くもので、六百巻にもなる「大般若経【だいはんにゃきょう】」という経典を読み、その功徳によって全ての障害が取り除かれ仏道が成就することを祈る儀式です。
※過去の開催報告では写真も使って方法全体の流れを説明していますので、興味のある方はご覧ください。
以前、大般若祈祷会では
「全ての障害が取り除かれ仏道が成就することを祈る」と言うけれど、具体的にはどんなことを願っているの?」
と聞かれたとき、
私は「法要の功徳(善い行い)が自分の為だけではなく、全ての人達の為になりますようにと最後に祈る回向【えこう】」を紹介します。
という記事を書きました。
※大般若では何を願っているの?? ~回向編~ はこちらをご覧ください。
その中で
と紹介をしましたが、実はこの言葉には続きがあります。
様々な法要に参列したことがある方で、回向を耳にしたことがある方は聞き覚えのある言葉かもしれませんが、
と言う言葉です。
多くの回向の最後の部分に出てきますので、大般若祈祷会以外の法要でも聞いたことがあるかたもいらっしゃるのではないでしょうか。
上は父母・衆生・国王・三宝の四つのご恩に報いることができ、
下は欲界 ・ 色界・無色界という三つの世界に生きとし生ける全てのものを助けて、
全世界のあらゆる生きものが、皆等しく持っている仏様と同じ尊い心の種が円かに開けますように
と祈っているのです。
ですから、天下が安全で、戦争も起こらない、全ての願いが叶うことを願うのならば、
「私は、全てのものを助けることを誓い、これまでいただいた多くの恩に応える生き方をしていきます。」
といっているのです。
正直を言ってこのような生き方を常に実践できる人は多くはありません。
もちろん、私にはできません・・・
しかし、法要に参加したとき、その瞬間だけでも「全てのものを助け、恩に応える生き方をしていこう」と心に誓うことが大切なのだと思います。
スポーツ選手が目標を書いた紙を常に見えるとことに掲示することで、目標を意識し続けて結果を出すことは有名な話です。
勉強を必死にして目標の学校へ進学した人が「目標を見えるところに貼っておいたからこそがんばれた」という話もよく聞きます。
私は、何となく生活をしていると、どうしても「どのように生きていったら良いのか」を忘れてしまいます。
だからこそ、手を合わせてお参りをしたときに
上は四恩に報い、下は三有を資ける
という言葉を聞き、
全てのものを助け、恩に応える生き方をする
という生き方を思い出すことが有難いことだと感じています。

手のひらにメモをするとすぐに消えてしまうため役には立たず、

手の甲に書くと消えにくいため忘れることが少なくなった気がします。
東光寺(静岡市清水区横砂)では、毎月1月7日に大般若祈祷会が行われます。お寺関係者の間では大般若【だいはんにゃ】と呼ばれている行事です。
この法要は1300年以上続くもので、六百巻にもなる「大般若経【だいはんにゃきょう】」という経典を読み、その功徳によって全ての障害が取り除かれ仏道が成就することを祈る儀式です。
※過去の開催報告では写真も使って方法全体の流れを説明していますので、興味のある方はご覧ください。
以前、大般若祈祷会では
「全ての障害が取り除かれ仏道が成就することを祈る」と言うけれど、具体的にはどんなことを願っているの?」
と聞かれたとき、
私は「法要の功徳(善い行い)が自分の為だけではなく、全ての人達の為になりますようにと最後に祈る回向【えこう】」を紹介します。
という記事を書きました。
※大般若では何を願っているの?? ~回向編~ はこちらをご覧ください。
その中で
天下安全、戦争も起こらず、寺は静かに、皆心安らかに過ごし、火事や強盗なども無くなり、田園は豊かに稔り
檀信徒は仏教の教えを学び、様々な縁に恵まれ、全ての願いが叶うことを願っているのです。
と紹介をしましたが、実はこの言葉には続きがあります。
様々な法要に参列したことがある方で、回向を耳にしたことがある方は聞き覚えのある言葉かもしれませんが、
上は四恩に報い、
【かみは しおんに むくい】
下は三有を資け、
【しもは さんぬを たすけ】
法界の群生は同じく種智を円かにせんことを
【ほっかいの ぐんじょうは おなじく しゅちを まどかにせんことを】
と言う言葉です。
多くの回向の最後の部分に出てきますので、大般若祈祷会以外の法要でも聞いたことがあるかたもいらっしゃるのではないでしょうか。
上は父母・衆生・国王・三宝の四つのご恩に報いることができ、
下は欲界 ・ 色界・無色界という三つの世界に生きとし生ける全てのものを助けて、
全世界のあらゆる生きものが、皆等しく持っている仏様と同じ尊い心の種が円かに開けますように
と祈っているのです。
ですから、天下が安全で、戦争も起こらない、全ての願いが叶うことを願うのならば、
「私は、全てのものを助けることを誓い、これまでいただいた多くの恩に応える生き方をしていきます。」
といっているのです。
正直を言ってこのような生き方を常に実践できる人は多くはありません。
もちろん、私にはできません・・・
しかし、法要に参加したとき、その瞬間だけでも「全てのものを助け、恩に応える生き方をしていこう」と心に誓うことが大切なのだと思います。
スポーツ選手が目標を書いた紙を常に見えるとことに掲示することで、目標を意識し続けて結果を出すことは有名な話です。
勉強を必死にして目標の学校へ進学した人が「目標を見えるところに貼っておいたからこそがんばれた」という話もよく聞きます。
私は、何となく生活をしていると、どうしても「どのように生きていったら良いのか」を忘れてしまいます。
だからこそ、手を合わせてお参りをしたときに
上は四恩に報い、下は三有を資ける
という言葉を聞き、
全てのものを助け、恩に応える生き方をする
という生き方を思い出すことが有難いことだと感じています。
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