大般若シリーズ【2】 大般若・大般若経・大般若祈祷会

大般若【だいはんにゃ】・大般若経【だいはんにゃきょう】・大般若祈祷会【だいはんにゃ きとうえ】、そして般若心経【はんにゃしんぎょう】。
聞いたことがありそうだけど意味がよく分からない。
般若心経と大般若経。似ているけど同じ意味??
年の初めに日本各地のお寺で「だいはんにゃ」という言葉が聞こえてきます。
※1月だけの行事ではありませんが、1月に比較的集中して行われています。
東光寺(静岡市清水区横砂)では、毎月1月7日に大般若祈祷会【だいはんにゃ きとうえ】が行われます。
お寺関係者の間では大般若【だいはんにゃ】と呼ばれている行事です。
この法要は1300年以上続くもので、六百巻にもなる「大般若経【だいはんにゃきょう】」という経典を読み、その功徳によって全ての障害が取り除かれ仏道が成就することを祈る儀式です。
※過去の開催報告では写真も使って方法全体の流れを説明していますので、興味のある方はご覧ください。
仏教語の辞書で大般若経を調べてみると
・正しくは大般若波羅蜜多経【だいはんにゃはらみったきょう】という
・玄奘【げんじょう】という和尚様が最晩年に完訳して間もなく没した。
・全600巻から成り、字数は約500万字。あらゆる仏典中で最大で、それも桁外れに大きい。
といったことが書かれています。
大般若経という経典を読んで祈祷するから大般若祈祷会と呼ばれていますが、実はこの600巻もある大般若経は大変馴染み深い経典なのです。
「般若心経」というお経の名前を、一度は聞いたことがあると思います。
臨済宗に限らず曹洞宗や天台宗、真言宗など様々な宗派で読まれるお経です。
日本で一番有名なお経と言っても過言ではありません。
この般若心経は大般若経の教えを凝縮したものなのです。
ごちゃごちゃと書いてしまいましたが、
大般若祈祷会とは、みんなの幸せを祈る儀式であり、
大般若経とは600巻からなる、とても長い大切なお経であり、その教えを短くまとめたものが日本で一番有名なお経とも言われる般若心経なのです。
大般若は大般若祈祷会、大般若経どちらの略称にも使われています。
とまとめることができます。
ですから、お寺関係者に
「もうすぐ大般若【だいはんにゃ】だね」
と言われたら、皆様も脳内で
「もうすぐ、全ての障害が取り除かれ仏道が成就することを祈る儀式である大般若祈祷会【だいはんにゃ きとうえ】という行事だね」
と訳してください。
また、お寺関係者に行事の準備中に
「大般若【だいはんにゃ】をこっちに運んで!」
と言われたたら、皆様の脳内で
「600巻にもわたって書かれた大般若経の経本をこっちに運んで!」
と訳してください。
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