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布施の心は気軽な気持ち


禅の教えを分かりやすく説いた禅僧として有名な、山田無文老師の著書 「坐禅和讃講話」の中の





無難禅師は「三文の布施をする者無く、三文の布施を受くるものなし」と言っています。

何万円の大金でも、たった三文をあたえるくらいな、気軽な気持ちで布施ができなければならず、またたった三文を受け取るくらいな気安いこだわりのない心で、受けなければならないというわけです。






という一文に出会ったとき、小学生の子供を持つ女性が




500きれいなお賽銭




子供がお小遣い帳をつけていて「10円足りないけど何に使ったか分からない」と悲しんでいたけど、一生懸命1ヶ月の行動を思い出してみた結果、お参りに行ったときにお賽銭を入れたことをすっかり忘れていた。お賽銭のことはなかなか思い出せないものだ。







と話していたことを思い出しました。





聞けばその子供のお小遣いは月に100円とのこと。



未熟者の私がもしも月給の1/10をお賽銭に入れたら、しばらくは忘れることはありません。



しかし、この子供はすっかり忘れていたのです。 まさに、気軽な気持ちで布施ができていたのです。



「働いたことがないからお金の価値が分からないだけだ」



という方もいると思いますが、お賽銭を入れたことをすっかり忘れてしまった姿から、大人である我々が何を学ぶかが大切なのだと感じる今日この頃です。
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人物紹介

新米和尚

Author:新米和尚
横山友宏
東光寺 副住職
【静岡市清水区横砂】

中学校で理科を教えていた男がある日突然和尚になった。(臨済宗妙心寺派)そんな新米和尚による、仏教やお寺についての紹介をします。 気軽に仏教やお寺に触れていただければと思います。


元:中学校教師
  (理科・卓球担当)

現:臨済宗妙心寺派の和尚
2人の娘の父親であり、育児にも積極的に参加し!?失敗を繰り返す日々を送る、40代を満喫しようとしている どこにでもいる平凡な男

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