松と諸行無常
妙心寺へ行ったら見たいと思っていたものがありました。
それは、「松」です。
それも、「松の子供」を見たいと思っていました。
妙心寺のFacebook【ふぇいすぶっく】ページに時々「松の子供」が紹介されていたため、ぜひ実物を見てみたいと考えていたのです。
妙心寺へ行った時、担当をしている方に松の場所を聞き、時間のあるときに見に行きました。
それがこれです。

すくすくと育っている松を見ることができ、大変嬉しい気持ちになると同時に、

この「松の子供」が枯れた松の根の部分から発芽していることに気がつきました。

仏教の言葉に諸行無常という言葉はありますが、平気物語の印象が強く、壊れていく辛さ、失ってゆく悲しみ、物が壊れ朽ちて行く様子示す言葉だと考えている方もいるようです。
しかし実際の意味としては、
われわれの認識するあらゆるものは,直接的・間接的なさまざまな原因によって、現在、たまたまそのように作り出されている。
と辞書に書いてあります。
あらゆる現象が変化してやむことがないということ。人間の存在を含め,作られたものはすべて,瞬時たりとも同一のままでありえないこと。ただ一つのものが同じ場所に同じ時存在しない。すべてのものは移り変わる
という意味があります。
「松の子供」が枯れた根の部分から成長していく姿も、もちろん諸行無常です。
是非妙心寺へ起こしの際この可愛らしい松をご覧になっていただき、仏教の根本的な教えである諸行無常を感じていただければ、より良いお参りになるのでは ないでしょうか。