実るほど頭を垂れる稲穂かな!?

東光寺(静岡市清水区横砂)の御本尊様は薬師如来【やくしにょらい】です。
御本尊様は須弥壇【しゅみだん:様々な仏様をお祀りする場所】の中心にある厨子【ずし:黒い箱】の中にお祀りされています。
御本尊様(黒い箱【ずし】)を見たいと思ったら、近くへ行けば見ることができます。
しかし、少し遠いところから見ようとすると・・・

見ることができません・・・
少し離れた場所から見るためにはどうしたら良いのでしょうか・・・
答えは簡単でした!
目線を下げればよかったのです!!

少し見えました・・・
でもまだ厨子【黒い箱】の全ては見えません。
もっと下げると・・・

見えました!!
場所を変えなくても目線を下げれば見ることができるのです。
ですから、仏様をお参りするときに私達は頭を下げるのです。
逆に考えますと、
①産まれたばかりの子供の目線では見ることができる。
②しかし、知らず知らずのうちに大きくなり、ある程度大きくなると仏様(が祀られている厨子)は見えづらくなる。
③さらに大きくなると完全に見えなくなる。
④でも、頭を下げれば(目線を落とせば)見ることができるのです。
と考えることできます。
仏教では、
①私達は生まれたときから仏様のような素晴らしい心を持っている
②しかし、その素晴らしい心を知らず知らずのうちに、実生活に振り回されて見失ってしまうことがあります。
③やがて完全に見失う・・
④もともと持っている素晴らし心を見失ってしまったときでも、謙虚な気持ちで頭を下げ、心が調えば、再びその心を感じることができます。
と説いています。
身近な動作の中に教えが詰まっているように感じます・・・
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