ヒマワリの大きさが教えてくれたこと

東光寺(静岡市清水区横砂)の境内にある袖師保育園の園児は年中組以上になると毎月坐禅体験にやってきます。

坐禅をしたり、

お参りをしたり、
茶礼【されい:お茶を飲んだりお菓子を行儀よく食べる】をしたりして過ごします。
せっかくお寺に来ているので毎回仏教に関係する話をします。

前のめりで聞いてくれるので、私も力が入ります。
さて、今月は園児が見に行ったヒマワリについて話をしました。

保育園が管理する「子供の畑」に満開になったヒマワリを園児が見に行ったと信じて話を考えました。
話した内容は以下の通りです。
子供の畑に今年はたくさんのヒマワリが咲きました。
でも、よく見ると大きな花が咲いている場所もあるし、小さな花しか咲いていない場所もあります。
どこも同じように種を植え、同じように雨が降り、同じように太陽の光が当たっていました。
でも、大きな花が咲いている場所と小さな花しか咲いていない場所ができてしまいました。
何が違うのか??
観察するとすぐに分かります。
それは土です。
良く耕された場所には大きな花。
耕したつもだが石が混ざって固い土の部分には小さな花しか咲いていません。
土が違うのです。
これは、ヒマワリだけではありません。
どんな植物でも、土によって作物の出来は大きく違ってきます。
では、この大きなヒマワリと小さなヒマワリは私達に何を教えてくれているのでしょうか。
もちろん「しっかり土を耕せ!」ということです。
ここで、土を自分の心だと考えてみましょう。
良く耕された調った畑には大きな花が咲くように、心が耕された状態、つまり調った状態ならば、その心から多くの「良いこと」を受け取ることができるのです。
逆に、耕されていない・耕したつもりでも耕されていなかったり石が混じっているような調っていない畑では、本当は大きな花が咲くはずの種をまいても小さな花しか咲きません。これは、私達の心が調っていない時には得る物が少ないことを表しています。
畑は一生懸命クワなどの道具を使って耕すことができます。
みんなの心も耕して調えることができます。その方法が坐禅やお参り、お家の人や先生の話しをしっかり聞くといった「良い習慣」と呼ばれるものです。
みんなの心に大きな花が咲くように、がんばって過ごしましょう!
このような話をしたところ子供達は「うんうん」とうなずいていてくれたので話の内容が伝わったと信じています。
・・・この話には続きがありますが、それはまた後日。
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