白隠さんが喜んでいる!

先日、御詠歌大会のことを紹介させていただきました。
※大会についての記事はこちらをご覧ください
※御詠歌の心得の記事はこちらです
今回の御詠歌大会は白隠禅師の250年遠忌(250年目の法事)記念大会でもあります。

そのため、正面にはいつもお祀りするお釈迦様など掛け軸とは別に白隠禅師の掛け軸も用意させていただきました。
私は、司会を担当させていただきました。
司会の席からは観客席で発表を聞く皆様の姿がはっきりと見え、振り返れば発表をしている方々がすぐ近くにいました。
司会をさせていただいたため、今回の大会で印象的な場面を目撃することができました。
それは、途中で観客席がザワザワとした時のことです。
発表中に何事だ??
と思っていると、何人もの人がステージを指さしているのです。
皆さんの視線の先を私も確認すると、なんと白隠禅師の掛け軸が大きく揺れていたのです。
空調の風向きの関係で、突如として掛け軸が大きく動いていたので、ステージを見ていた人は驚かれたのでしょう・・・
私も揺れる掛け軸を見て、これはまずい!と感じました。御詠歌の発表中に掛け軸が落ちたら事件です。
慌てて、会場の係の方に
「掛け軸が揺れてしまっているので、空調を弱めてください」
とお願いに行きました。
お願いをして司会席に戻ってもしばらく掛け軸は動いていました。
すると、近くに坐っていた女性も掛け軸の揺れに気が付きニッコリと微笑みながら
「あら、白隠さんが喜んでいる!」
と手を合わせたのです。
その姿を見たとき、同じ現象を目撃したにも関わらず、
私は慌てて、その女性は喜んでいたのです。
自分自身の心のゆとりのなさに気が付くと同時に、女性の落ち着いた心の素晴らしさに感動をさせていただきました。
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