卵の殻を割るのは「苦労」である

啐啄同時【そったくどうじ】という禅語があります。

鶏のヒナが卵から誕生するときに、卵の内側から子供が、

外側を親鳥が同時に卵の殻をつつくことで、殻を破り生まれて来ると言われています。
鶏に限らず、師匠と弟子。親と子の関係も、それぞれが成長するために同時に動くことの大切さを説く言葉です。
先日、この啐啄同時には異なる解釈があることを知りました。
ある和尚様は
「殻」は私達が普段の生活で生み出した「こだわり・凝り固まった考え」

殻の中にいるのは、当然「悩む私」
と表現されました。さらに
殻を破ることで「悩みのない私」になることができると表現されました。
この「殻」を破るために必要なのが「ハンマー」です。

そして、この「ハンマー」こそが「苦るしみや苦労」だというのです。

「苦」と言う名のハンマーがあるからこそ「殻」を破ることができる。

さらに、「苦」と言う名のハンマーを受け入れる覚悟を決めることで、「悩みのない私」とも表現できる本当の自分が「殻」の外に出ることができるのだと表現されたのです。
苦がなければ真の人間にはなれぬ
という言葉もあるように、苦労し、その苦労を受け入れることで、本当の自分と出会うことができるというのです。
この考え方を教えていただいたとき、
自分自身が苦るしんだときに、その苦しみが必ず自分の為になるのだと感じることができ、少し気持ちが楽になった気がします。
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