子供に坐禅会で話したこと 第253番 迦葉童子
子供坐禅会(平成29年春休み:テーマは涅槃図)で話した内容を紹介させていただきます。今回は
涅槃図シリーズ その11 【迦葉童子:かしょうどうじ】
です。

東光寺(静岡市清水区横砂)の子供坐禅会では毎回お寺や仏教に関係する話しをしています。
そして、話の内容にあった「仏教豆知識シール」を参加者に配布しています。
自分自身の備忘録も兼ねて紹介させていただきたいと考えています・・・・
※以下の内容は子供向けに話したものです。
お釈迦様が亡くなる時の様子を描いた図を「涅槃図」と言います。
この涅槃図の中には「子供」も描かれています。
それが、迦葉童子【かしょうどうじ】です。
迦葉童子は十二歳の子供ですが、お釈迦様が亡くなる直前の最後の教えを聞き、悟りを開いたと言われています。
私は涅槃図に子供が描かれていることに意味があると思います。
「修行」という言葉を聞くと多くの人は「大人がすること」と感じるかもしれません。
しかし、「修行」とは、自分自身を成長させることですので、決して大人にならないとできないわけではないのです。
今、自分にできることを精一杯がんばることが大切です。
「子供でもできる!」、「子供でもやっていいんだよ」と言われると、なんだか優しい言葉をかけてもらった気になります。しかし、実は優しさの中にある厳しい言葉だと私は思います。
今できることを、今やらなければ、後から後悔することになる。
皆さんも経験があるのではないでしょうか。
私もそんな経験をたくさんしてきました。
あのとき、もっと勉強をしておけばよかった、あのとき、もっと練習しておけばよかった
そんな後悔ばかりでした。
涅槃図の描かれている迦葉童子はお釈迦様が亡くなる前に説いた最後の教えを後々まとめて、1つのお経を完成させていきます。
幼い子供に聞いたばかりはお経にまとめることはできません。
しかし、聞くときに一生懸命聞き、やがてまとめることができる程に成長をしたらまとめる。
今できることを精一杯がんばること
を実践したのが迦葉童子であり、涅槃図の迦葉童子が教えてくれていることだと思います。
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