子供に坐禅会で話したこと 第245番 四枯四栄
子供坐禅会(平成29年春休み:テーマは涅槃図)で話した内容を紹介させていただきます。今回は
涅槃図シリーズ その4 【四枯四栄:しこしえい】
です。
東光寺(静岡市清水区横砂)の子供坐禅会では毎回お寺や仏教に関係する話しをしています。

そして、話の内容にあった「仏教豆知識シール」を参加者に配布しています。
自分自身の備忘録も兼ねて紹介させていただきたいと考えています・・・・
※以下の内容は子供向けに話したものです。
お釈迦様が亡くなる時の様子を描いた図を「涅槃図」と言います。 その中に8本の木が描かれています。
この木は沙羅双樹【さらそうじゅ】と呼ばれる木です。
よく見ると4本ずつ色が違うことに気が付くのではないでしょうか?シールに
お釈迦様が亡くなられたとき、八本の沙羅双樹の木のうち四本は枯れ、四本は残っている様子が涅槃図には描か
れている。これは、お釈迦様の肉体は滅びるが、教えは残ることを示している。
と書いたように、四本は枯れて四本は繁っている状態です。
4本は枯れ、4本は繁っている この状態を【四枯四栄:しこしえい】と言っています。
私達はついつい、死んでしまうと何もない世界へと行くことになると思ってしまいます。
死んで体が無くなってしまうことを心配します。
しかし涅槃図では4本が枯れているが4本は元気です。
木が枯れることは肉体の死を表しています。しかし、同時に全部が枯れることはありません。
肉体が滅びたとしても、お釈迦様の教えは滅びることがない
ということを図で示してくれています。
もちろん「お釈迦様はすごい人!」ということだけを示しているのではありません。
「木が枯れる」=肉体の死
と感じるのならば
木が枯れる → 葉も枯れる
と考えることはできています。
さらに枯れた葉はどこへ行くのかと考えると
枯れ葉 → 土に還る → 他の命を生み出す栄養になる
とも考えることができます。と、いうことは四枯四栄は
枯れる = 悪いこと・避けたいこと
と思ってしまうのですが、実は「悪いこと」だらけではないと伝えてくれています。
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