仏前結婚式から現在のお寺の在り方を考えさせられる
ありがたい御縁をいただき、数ヶ月後に「仏前結婚式」の司会をさせていただくことになりました。
私のような未熟者に人生の晴れ舞台である結婚式の司会を任せくださる新郎の度胸に頭が下がります。
仏前結婚式は普段からお参りをしている仏様、そして両家の御先祖様に見守られて行う伝統ある温かい結婚式です。
これまで仏前結婚式について、
このブログで紹介させていただいたり
※仏前結婚式についてまとめてある記事はこちらです
東光寺(静岡市清水区横砂)のホームページでも紹介をさせていただいたり、
お寺で婚活「いちえの会」で仏前結婚式を紹介させていただいたり
と力不足ながらも広報活動をしてまいりました。
仏前結婚式の司会も数回経験をしていますが、間違いや、もっと分かりやすい説明があるかもしれませんので参考資料を新たに入手したり、既存の資料を改めて読んだりしてみました。
目にとまったのは

「仏前結婚式のしおり」という昭和48年10月15日に臨済宗妙心寺派宗務本所花園会本部から発行された本です。
妙心寺だけでなく同じ臨済宗の円覚寺、建長寺、南禅寺での結婚式の様子が収められており、分かりやすい資料です。
結婚式について資料としても分かりやすいものですが、最後に書かれている文章に目が止まりました。
45年ほど前の文章にあるアンケート結果とその考察です。
若い当事者に仏前結婚式について賛成か反対か、そしてその理由を尋ねたそうです。
具体的な数字は出ていませんが、結果としては賛成派が多かったようです。賛成の理由には
お寺の雰囲気が好き
式典が厳粛だから
皆と違ったことがしたい
尊敬する住職だから
と言ったものが紹介されています。また、反対派の意見として
お寺は死を連想させるから
お寺(お坊さん)が嫌い
周囲が反対する
足が痛い
考えたこともない
というものが紹介されています。
このアンケート結果に対して様々な考察がなされていますが、その中で
アンケートで気が付くことは、賛成派の意見の中に「仏教徒なら当然仏前結婚式でなければならない」という答えが見つからないことです。
仏教徒としての自覚を、この若者たちに要求することは難しいことかもしれません。しかし、“生きた仏教”の教化に努めるならば、今こそがチャンスです。
と書いてあります。
この本が発行されてから45年。現在同様のアンケート調査をしたら結果は変わっているのでしょうか。あまり変わっていないかもしれません。むしろお寺の印象は悪くなっているかもしれません。
つまり、文章中の言葉を借りるのであれば、今も「チャンス」なはずなのです。
今回、司会を務めさせていただく仏前結婚式では参列してくださる一般の方に少しでも仏前結婚式の良さお伝えできるように、「しっかりと学び続けていきなさい」と「仏前結婚式のしおり」の発行にご尽力された皆様から背中を押していただいているような気持ちになりました。
私のような未熟者に人生の晴れ舞台である結婚式の司会を任せくださる新郎の度胸に頭が下がります。
仏前結婚式は普段からお参りをしている仏様、そして両家の御先祖様に見守られて行う伝統ある温かい結婚式です。
これまで仏前結婚式について、
このブログで紹介させていただいたり
※仏前結婚式についてまとめてある記事はこちらです
東光寺(静岡市清水区横砂)のホームページでも紹介をさせていただいたり、
お寺で婚活「いちえの会」で仏前結婚式を紹介させていただいたり
と力不足ながらも広報活動をしてまいりました。
仏前結婚式の司会も数回経験をしていますが、間違いや、もっと分かりやすい説明があるかもしれませんので参考資料を新たに入手したり、既存の資料を改めて読んだりしてみました。
目にとまったのは

「仏前結婚式のしおり」という昭和48年10月15日に臨済宗妙心寺派宗務本所花園会本部から発行された本です。
妙心寺だけでなく同じ臨済宗の円覚寺、建長寺、南禅寺での結婚式の様子が収められており、分かりやすい資料です。
結婚式について資料としても分かりやすいものですが、最後に書かれている文章に目が止まりました。
45年ほど前の文章にあるアンケート結果とその考察です。
若い当事者に仏前結婚式について賛成か反対か、そしてその理由を尋ねたそうです。
具体的な数字は出ていませんが、結果としては賛成派が多かったようです。賛成の理由には
お寺の雰囲気が好き
式典が厳粛だから
皆と違ったことがしたい
尊敬する住職だから
と言ったものが紹介されています。また、反対派の意見として
お寺は死を連想させるから
お寺(お坊さん)が嫌い
周囲が反対する
足が痛い
考えたこともない
というものが紹介されています。
このアンケート結果に対して様々な考察がなされていますが、その中で
アンケートで気が付くことは、賛成派の意見の中に「仏教徒なら当然仏前結婚式でなければならない」という答えが見つからないことです。
仏教徒としての自覚を、この若者たちに要求することは難しいことかもしれません。しかし、“生きた仏教”の教化に努めるならば、今こそがチャンスです。
と書いてあります。
この本が発行されてから45年。現在同様のアンケート調査をしたら結果は変わっているのでしょうか。あまり変わっていないかもしれません。むしろお寺の印象は悪くなっているかもしれません。
つまり、文章中の言葉を借りるのであれば、今も「チャンス」なはずなのです。
今回、司会を務めさせていただく仏前結婚式では参列してくださる一般の方に少しでも仏前結婚式の良さお伝えできるように、「しっかりと学び続けていきなさい」と「仏前結婚式のしおり」の発行にご尽力された皆様から背中を押していただいているような気持ちになりました。
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