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目から入ってくる情報があたえる影響

東光寺(静岡市清水区横砂)には境内にある保育園の園児が毎月「坐禅体験」にやってきます。



500坐禅体験161213



小学校入学前の彼らに坐禅を教えるのはなかなか難しいものだと感じています。



しかし、彼らは与えられた情報を「そのまま受け取る力」は私達大人が想像するよりも、はるかに上回っていると思います。




「坐禅をするときには背中をまっすぐ、肩の力を抜いて、ゆっくりと息を吐きましょう」



と伝えれば、素直に挑戦をします。



「え~、坐禅って心を調えるためにするんでしょ~、だったらゴロゴロ、ダラダラしたほうがぁ~ 心が落着くんですけど~」



などと屁理屈は言いません。



言われたことを「そのまま受け取り」実行をするのです。



そのためか、成長も驚くほど速く感じます。



しかし、良いことばかりではありません。





500目からの情報3
坐禅の際、目は半眼【はんがん】にします。






500目からの情報1
目を見開くわけでもなく、







500目からの情報2
閉じるわけでもなく、







500目からの情報3
半分開くのです。




以前、私が坐禅の指導をしていただいた際に老師【ろうし:僧侶を指導する徳の高い和尚様】に




目を開いていれば外の様子が見えすぎる。

閉じれば寝てしまう。

半分開いていれば外も見える、閉じた半分で自分の心を感じなさい。




と、教えていただきました。



しかし、「そのまま受け取る力」が強すぎる子供に少しでも外の様子が見えてしまうと、誰かが動けば「動いてもいいんだ」と受け取り自分も動きます。近くの子供がキョロキョロすれば「何かあるのかな」と自分もキョロキョロしてしまいます。



坐禅に慣れてくれば周囲の動きに惑わされることが少なくなるのですが、慣れるまでは時間がかかります。



しかし、このことは決して子供に限ったことではありません。



今は何もしなくても、情報が入ってくる、テレビ、インターネット、新聞など少しでも情報を取り込むための窓を開ければ、正確か正確でないか分からないような信じられないほどの量の情報が飛び込んできます。



その情報を正しく受け取るためには、



見えすぎず、見なさすぎず、正しい情報が自分の内側に入ってくる半眼という機能を育てていく必要を感じます。
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人物紹介

新米和尚

Author:新米和尚
横山友宏
東光寺 副住職
【静岡市清水区横砂】

中学校で理科を教えていた男がある日突然和尚になった。(臨済宗妙心寺派)そんな新米和尚による、仏教やお寺についての紹介をします。 気軽に仏教やお寺に触れていただければと思います。


元:中学校教師
  (理科・卓球担当)

現:臨済宗妙心寺派の和尚
2人の娘の父親であり、育児にも積極的に参加し!?失敗を繰り返す日々を送る、40代を満喫しようとしている どこにでもいる平凡な男

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