「ていねい」な焼香
東光寺(静岡市清水区横砂)では法事だけでなく、通夜や葬儀の際に参列してくださった皆様に御焼香をしていただいています。

その際には
「ただいまより、○○○○○○(お経の名前)というお経をお唱えします。お経が始まりましたら、順番に御焼香へお進みください。」
と案内をします。
さらに、通夜や葬儀など東光寺の法要に参加されるのが初めての方がいる場合には
「焼香は、心身を浄めてお参りをするための準備をしている」
と私は説明を加えさせていただいています。
そして、法事の際には、お経が始めれば皆さんが御焼香へと進みます。
通夜や、葬儀の際には葬儀社の方などが声をかけて御焼香へ皆さんが進みます。
お寺の本堂や地元の会館での葬儀の際には、葬儀社の方も慣れていますので問題なく御焼香が終わります。
ところが先日、地元から離れた場所での法要の際に御焼香に地元の数倍の時間がかかったことがありました。
普段はお唱えしているお経が終わる前に御焼香は終わり、席に戻られた参列者は清らかの心を保ちお参りをしてくださっています。
しかし、この時はお経が終わっても参列者の半分くらいしか御焼香が終わっていませんでした。参列者の人数が多いのであれば理解はできるのですが、人数が多い訳ではありません。
なぜ、こんなに時間がかかるのか法要後に聞いたところ理由はすぐに分かりました。係りの方の誘導が「ていねい」だったのです。
普段ですと、香呂の前に参列者が並び前の方に続いて御焼香を行います。
しかしこの日は、係りの方が前の方が焼香が終わり席に戻らないと次の人を案内しないのです。つまり、
1人目が席を立つ
↓
香呂の前に移動
↓
亡き方、親族に一礼
↓
御焼香
↓
合掌礼拝
↓
亡き方、親族に一礼
↓
席に戻る
↓
係りの人が次の人を案内
↓
2人目が席を立つ
・
・
・
繰り返し
・
・
・
確かに「ていねい」です。この日はお通夜でのお参りでしたが時間は予定よりも長くかかりました。お通夜の後、翌日の打ち合わせをしているときに係りの方が
「明日の葬儀は時間通りに終わってくださいね。出棺の時間が遅れると怒られちゃいますから」
とおっしゃったのです。そこで私は、
「でしたら、葬儀の際の御焼香は今日のような形ではなく、皆さんに並んでいただいてはいかがですか。そうすれば時間が遅くなることは無いと思いますよ。」
と答えました。すると係りの方は
「いやいやいや、それはできませんよ。そんな雑な御焼香をしたら私が施主様に怒られちゃいますよ。御焼香はていねいにやらなきゃ~、和尚さん!」
と言うのです。
私が持っていると「ていねい」の価値観と、係りの方の「ていねい」には大きな違いがあるようです。
もちろん、どちらが正しいのか、どちらが間違っているかを議論する気もありません。
地域によって習慣というものは大きく変わるものだと感じた出来事でした。
しかし、色々な考え方があることを知っていただきたく私が考えている「御焼香の意味」を係りの方には聞いて頂きました。
その内容までここに書きますと、文章が長くなってしまうので次回に持ち越しさせていただきます・・・

その際には
「ただいまより、○○○○○○(お経の名前)というお経をお唱えします。お経が始まりましたら、順番に御焼香へお進みください。」
と案内をします。
さらに、通夜や葬儀など東光寺の法要に参加されるのが初めての方がいる場合には
「焼香は、心身を浄めてお参りをするための準備をしている」
と私は説明を加えさせていただいています。
そして、法事の際には、お経が始めれば皆さんが御焼香へと進みます。
通夜や、葬儀の際には葬儀社の方などが声をかけて御焼香へ皆さんが進みます。
お寺の本堂や地元の会館での葬儀の際には、葬儀社の方も慣れていますので問題なく御焼香が終わります。
ところが先日、地元から離れた場所での法要の際に御焼香に地元の数倍の時間がかかったことがありました。
普段はお唱えしているお経が終わる前に御焼香は終わり、席に戻られた参列者は清らかの心を保ちお参りをしてくださっています。
しかし、この時はお経が終わっても参列者の半分くらいしか御焼香が終わっていませんでした。参列者の人数が多いのであれば理解はできるのですが、人数が多い訳ではありません。
なぜ、こんなに時間がかかるのか法要後に聞いたところ理由はすぐに分かりました。係りの方の誘導が「ていねい」だったのです。
普段ですと、香呂の前に参列者が並び前の方に続いて御焼香を行います。
しかしこの日は、係りの方が前の方が焼香が終わり席に戻らないと次の人を案内しないのです。つまり、
1人目が席を立つ
↓
香呂の前に移動
↓
亡き方、親族に一礼
↓
御焼香
↓
合掌礼拝
↓
亡き方、親族に一礼
↓
席に戻る
↓
係りの人が次の人を案内
↓
2人目が席を立つ
・
・
・
繰り返し
・
・
・
確かに「ていねい」です。この日はお通夜でのお参りでしたが時間は予定よりも長くかかりました。お通夜の後、翌日の打ち合わせをしているときに係りの方が
「明日の葬儀は時間通りに終わってくださいね。出棺の時間が遅れると怒られちゃいますから」
とおっしゃったのです。そこで私は、
「でしたら、葬儀の際の御焼香は今日のような形ではなく、皆さんに並んでいただいてはいかがですか。そうすれば時間が遅くなることは無いと思いますよ。」
と答えました。すると係りの方は
「いやいやいや、それはできませんよ。そんな雑な御焼香をしたら私が施主様に怒られちゃいますよ。御焼香はていねいにやらなきゃ~、和尚さん!」
と言うのです。
私が持っていると「ていねい」の価値観と、係りの方の「ていねい」には大きな違いがあるようです。
もちろん、どちらが正しいのか、どちらが間違っているかを議論する気もありません。
地域によって習慣というものは大きく変わるものだと感じた出来事でした。
しかし、色々な考え方があることを知っていただきたく私が考えている「御焼香の意味」を係りの方には聞いて頂きました。
その内容までここに書きますと、文章が長くなってしまうので次回に持ち越しさせていただきます・・・
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